中学受験に役立つ英検®は何級?資格の取得が優位になる理由

2022.10.06

子ども英語

日本人の英語の能力を指し示すには英検合格がやはりわかりやすいようです。日本の英語教育と深く関わっていきた英検。今回は私立中学の中学入試ではどの程度の英検のレベルが必要なのか、その技能を確認しながら、英検対策についてご紹介していきましょう。

英検®が中学受験で有利になる理由

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中学受験で英検のレベルを証明することで優遇されたり、試験が免除されたりすることもあるようです。

英語の基礎が身に付き受験勉強に役立つ

 

英検の勉強によって、英語の基礎力が上がる効果もありそうです。入試の科目に英語を採用している学校を受ける場合は受験対策になります。英語に触れる機会が増えることから、英語の学習の習慣がつきやすくなることも、英検対策をするメリットにつながります。さらに中学受験対策時に抵抗感なく、英語の勉強に取りかかりやすくもなりそうです。

英検取得による優遇措置がある中学校もある

 

英検のある程度のレベルを取得していると、受験で優遇される学校もあります。英語入試を採用している学校では取得している級によって、合否判定の際に考慮されることを確認していきましょう。受験をする学校に英検による優遇があるのか確認すると、中学受験の際の学校選びの指針にもなっていきます。

中学受験の英語については、シェーンのお役立ち情報も併せてご覧ください。

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帰国生入試枠を設けて英語に力を入れている私立校も増えているようです。帰国生受け入れをする実施校では英語の筆記・リスニング・エッセイの記述、面接とその英語力に表現力も必要になります。こんな高いレベルだと英語塾や予備校の特別コースに通わないと無理そうですね。

中学受験の前に取得したい英検®は何級?

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次に中学受験に必要な英検のレベルを探っていきます。中級程度までのレベルが狙いやすいようです。 

中学受験の前に取得したい英検5級以上が目安

 

英検の級を保有していると優位になる中学校は、英検の5級以上を対象にしている場合が多いようです。英検5級は中学1年生レベルの内容。難関校や英語に注力している学校は3級や準2級、2級以上が必要になることが多いので、そのハードルはかなり高そうです。英検3級は中学校卒業レベルの英語力、準2級は高校1から2年生、2級は高校3年生レベルの英語力を指し示しています。

等級によって優遇が変わる学校もある

 

受験する中学校によっては取得している等級に応じて、加算される得点が異なるなどの差があります。例えば、3級保持者には40点、準2級保持者には45点、2級保持者には48点を加算するなどの加点の優遇も見受けられます。受験を検討している志望校のホームページなどでその優遇を確認してみてください。

シェーンのお役立ち情報では小学生の英検についてご紹介しています。併せてご確認ください。

小学生は英検®️何級を目指せばいいの?効果的な勉強法は?
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小学生のうちに英検®️を取得するための計画の目安

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小学生のうちに英検の級を合格するためには、どんな勉強法が必要なのでしょうか。無理なく着実に英検合格を目指していきたいところです。

小学生低学年以下の年齢の場合は、楽しいと思える勉強法を見つけ英語に慣れる

 

英語の絵本の読み聞かせや、英語の歌を歌う、踊る、アルファベットを使ったおもちゃで遊ぶなど、英語が好きになるような時間から積み重ねていきます。英語を聞く・見る・歌うなどを通じてお子さまが「英語が楽しい」と感じながら、自然と英語を身につけるのが理想的。苦手意識なく、英語を学び続けやすい環境を作ってあげてください。自分の気持ちを英語で伝えられるようになることを目標に頑張っていきましょう。

小学生中学年では、英検5級~4級を目標に勉強する

 

英検対策の教材を使い、5級以上を取得できるよう勉強を開始していきます。文法や英語のルールを意識して学習に取り組んでいきましょう。

難関校を目指す場合、小学生高学年から英検3級以上の取得を目指す

 

本格的な中学受験の対策と同時に、3級以上の英検対策も進めていきます。受験内容の難易度が高いため、英会話スクールなどを活用し、わからないところを解消するのもひとつです。英会話スクールの英検対策のレッスンなどをご活用してみてください。入試の日が近くなると受験対策の勉強がメインになるため、できるだけ英検の取得は早めに設定するのがおすすめです。

以前、小学1年生が英検5級合格目指す記事をご紹介しました。シェーンの「お役立ち情報」のライブラリーを併せてご覧ください。

英検®5級を小学校1年生が合格するには? 級のレベルと学習のポイント
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私立の中学受験は入学金等も費用面も気になるところです。一部の学校では入学金や授業料の免除があったり、留学への費用の補助もあったりするようです。いろいろと学校をリサーチしながら、英語学習と入試の相乗効果を上げていきましょう。

英検®は英語の能力の証明

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英語のレベルをはかる英検やTOEICテストなどをよく「資格」と英語の世界では呼んではいますが、実は資格ではありません。厳密に資格と呼べるものは、あることを行うために必要とするもので、例えば医師、弁護士、税理士、建築士、司法書士の仕事に就くにはそれぞれの国家資格を必要とします。その資格を得るためには相当の勉強を要したうえで学科試験を突破しているはずです。

英検もTOEICテストもそのレベルを上げるためには、それ相応の英語力と勉強量が必要ですが、それらは英語の能力を証明するものに過ぎません。その身につけた英語のスキルを何のために使うのか、そこがそれからの問題です。国語や算数などの教科の高い点を取っても、それは学校の授業の理解の度合いを示したものです。試験を積み重ね、受験生が一般入試と対峙する時、何の目的でその学校に行くのか、それを問いながら勉強を積んでいくことが大切です。医師や弁護士を目指す人たちのその目標は明らかですが、英語学習はその目的が定まっていないと、なかなかその英語学習のモチベーションは頭打ちになりがちです。

何のために英語を身につけるのか、それを何に活かしていくのか、今後英語の力をどう活用していくのか。小学生ではまだ十分に考えることはできないかもしれません。帰国子女たちが帰国後にシェーンでレッスンを受けている理由を以前聞いたことがあります。シェーンで学んでいた帰国生の生徒さんの声をご紹介しましょう。

「カナダでは異文化理解に最初戸惑いましたが、自分の気持ちを素直に伝える言葉って大切なことだと思いました。2年カナダにいましたが学校の先生にも怒られることはなく、ほめてもらうことばかりで英語も上達しました。自分を見失いそうになったこともありましたが、『あなたはあなた。他の誰にもなれないのよ』と先生に言われ、とても救われました。シェーンで英語を学ぶのは、もっと力をつけて海外の人たちとつながりたいと思ったからです」

「ロンドンに3年間いて帰国し、英語を忘れないためにシェーンのレッスンを受け始めました。ロンドンでの授業は全部英語だったので、最初は何もわからず、必死に英語の勉強をしました。1年経ってやっと授業がわかってきたので安心できました。イギリスの大学を目標にシェーンで頑張ります」 

日本語とは違う英語の環境に自分を置き、その中で英語力をつけられ、いろいろと見聞され、そしてご自分の意識を高めていらっしゃるのが伝わってきます。英語の世界を体験されたことで世界が広がっています。

日本人は試験の点数のため、入試問題のために英語を学んでいるだけの人も多いと思われますが、それではその英語の力は活かせません。出題されているものを解くことが英語学習ではありません。例えばなぜ英語の力を証明したいのか、なぜその中高一貫校、女子校を目指すのか、お子さまと保護者の方とコミュニケーションをはかりながら、その目標を選定していってください。オンライン英会話などでリアルな英語を耳にし、英語ヘの理解を深めることも大切です。英会話スクールの講師とのやりとりからも何か発見もあるかもしれません。