英語で"おいしい"を表現するフレーズをたくさん知りたい
2025.05.29
「これすごくおいしい」って英語、とっさに口から出ますか???
最近よく耳にするyummyは、ちょっとお子さま言葉の「おいちい」なのでカジュアル過ぎる英語表現になってしまいます。
もっと知りたい、おいしいと使えるフレーズと食にまつわる英語を中心に、レストランでのコミュニケーションに役立つ英会話や、シェーンのイギリス人講師たちから聞いたイギリスのおいしいものなどなど、今回ご紹介しましょう。
「おいしい」は形容詞。だからいろいろな単語が当てはまります。まずは「おいしい」で使える形容詞をご紹介していきましょう。
目次
「おいしい」は英語で?
delicious
「おいしい」と一番使える王道の形容詞はやはりこれ。フォーマルな表現でも使えます。
tasty
名詞のtasteは味や好みを表し、それが形容詞になると「おいしい」になります。デリシャスとどう違うかというと、こちらはカジュアル使いの表現になります。また複数形のtastesになると趣味嗜好の意味です。
wonderful
「すばらしい」もシチュエーションで「おいしい」に変わる形容詞です。It’s wonderful.と使ってみましょう。
good
こちらも食事に使える形容詞。グッドはオールマイティーです。It looks good.と言えば、おいしそうと食べる前の感想を伝えられます。
fantastic
ファンタスティックも「おいしい」で使えます。何となくファンタスティックだと空想的な感もありますが、「すばらしい」、「すてき」、「おいしい」の意味になります。
nice
ナイスもオールマイティーな形容詞。It smells nice.と言えば「おいしそうな匂い」と食べる前にその料理をほめることができます。
beautiful
これも「おいしい」で使える形容詞。It looks beautiful.と見た目が美しいとの意味もありますが、「すばらしい」や「絶品」の意味で使ってみてください。
lovely
ラブリーと言うと「愛らしい」って感じもしますが、イギリス人がよく使う形容詞です。例えばHow lovely it smells!と使えば「何ていい匂いなの!」と食前の感想も述べられます。
excellent
こちらも「おいしい」と使える形容詞。とても「優れている」の意味で使ってみましょう。
amazing
驚きの表現から「おいしい」とも表現できます。驚くほどすばらしいと言いたい時に使える形容詞です。
marvelous
お笑い芸人さんが「うまーべらす」とおいしいものを食べた時に表現していますが、これはマーベラスからの引用で「おいしい」と使える形容詞です。
great
こちらもオールマイティーな形容詞。「とてもおいしい」の意味で使ってみてください。
incredible
アメリカの人がよく使う形容詞のincredibleは「おいしい」でも使えます。「信じられないくらいすばらしい」の意味で「とてもおいしい」を意味しています。
superb
この形容詞もオールマイティー。とてもおいしい時に使える表現です。形容詞って人によって好きなものがあるようで、何でもIt's superb!と言う人もいるとか。
flavorful
あまり聞き慣れない形容詞ですが、「風味豊かでおいしい」の意味で使う形容詞だそうです。フレイバーからの表現のようです。
savory
これもあまり聞き慣れない形容詞ですが、「塩味や甘みなどの風味があっておいしい」と使えます。また甘いものが苦手な人には使える形容詞でもあります。最近ロンドンで人気のセイヴァリーアフタヌーンティー。シャンパンに合うように塩気のあるティーフードが並んでいます。
mouthwatering
このマウスウォーターリングって何でしょう??? 少し考えて気づきました。よだれが出そうなほど「うまそう」の表現です。もちろん「うまそう」とカジュアルな表現ですから使うところは限られます。
yummy
形容詞の最後はヤミー。辞書の例文ではIt’s yummy.「おいしいですね」なんて出ていましたが、元々は子どもたちの口語表現です。また別な意味のスラングもあるので使い方には気をつけましょう。
使える「おいしい」英会話フレーズ
まずは食べる前の「おいしそう」と言いたい時は…
It looks delicious.
It looks beautiful.
It looks good.
That looks scrumptious.
こちらも「おいしそうですね」と口語表現で使えるフレーズとシェーンの講師が教えてくれました。「おいしい」の同義語は他にも、
• gorgeous/素敵
• appetizing/食欲をそそる
• inviting/魅惑的
• palatable/口当たりがよい
• delectable/おいしい
• delightful/楽しくなる
• succulent/ジューシーな
• rich/濃厚な
• sweet/甘い
• choice/上品な
• dainty/上品な
• flavorsome/風味豊かな
• piquant/風味豊かな
• luscious/ピリッとした
• toothsome/魅惑的な
• delish/歯ごたえがある
• scrummy/おいしい
• moreish/おいしい
• peng/もっと食べたいような
• nummy/おいしい
• ambrosian/おいしい
• nectareous/神のような
と果てしなくあるようですが、とても覚えてきれません。ペンを形容詞にしたpengは例えばThe food is peng.と「これおいしい」と使えるようですが、スラングみたいでした。使う状況を調べてから英会話にしてみる習慣もつけてください。
さらに食べた感想は次のように使えます。
It’s excellent.
It’s good.
It’s beautiful.
It’s wonderful.
It's amazing.
It's marvelous.
また食べ終わった感想はwasを使って伝えましょう。
It was delicious.
It was wonderful.
It was great.
It was so lovely.
It was fantastic.
形容詞を駆使して「おいしそう」、「おいしい」、「おいしかった」と英語でのコミュニケーションで活かしてください。
食にまつわる英語表現のアレコレ
おいしい以外に食にまつわる英語って、意外と学校では習わないもの。最初に味の表現をご紹介しましょう。
sweet/甘い
sour/酸っぱい
salty/塩辛い
strong/味が濃い
spicy/スパイスで辛い
fruity/果実の味がする
bitter/苦い
hot/とても辛い
smoky/燻った味がする
次はtexture-テスクチャ―食感の表現を覚えていきましょう。
hard/かたい
tender/やわらかい
crunchy/ぽりぽりとした
mealy/粉っぽい
slimy/ぬるぬるした
sticky/ねばねばした
creamy/なめらかな
chewy/歯ごたえのある(肉)
chewy/もちもちとした
moist/しっとりした
crusty/ばりっとした(パイ)
crispy/さくさくとした
flaky/ほろほろした(肉)
食感の英語もいろいろとあります。日本語となっているものも多いので英語のメニューや食品を手にとった時に確認してみましょう。
レストランで使える英語表現いろいろ
次はレストランで使える英語のフレーズをご紹介します。
まずは席についたらメニューを手に取って料理を選びます。スタッフを呼ぶ時はアイコンタクトで。声を出して呼ぶのはマナー違反ですのでしないようにしましょう。
I'll have a glass of red wine.
赤ワインをいただきます。
まずドリンクを頼みます。よくワインはグラスを揺らして空気に触れさせると聞きますが、グラスを揺らすのもダメなようです。自然と注がれるワインと空気が触れるのを待ちましょう。
I'd like today's soup, this steak and season salad.
本日のスープ、このステーキと季節のサラダをいただきます。
メニューを指して注文すると伝えやすいかもしれません。
Can we have two small plates, please?
取り皿を2ついただけますか?
料理をシェアしたい時に取り皿を頼みましょう。皿はディッシュと思いがちですがプレートを使います。2つならもちろん複数形で伝えます。
I'd like to take it away.
持ち帰りたいのですが。
アメリカではテイクアウトですが、イギリスではテイクアウェイを使います。意外に食べきれないアフタヌーンティーは持ち帰りの人が多いようです。
日本のレストランはコースをお勧めしていますが、好きなものを選ぶのが海外の人たち。食べきれる分だけ注文します。レストランでは前菜から1つ、メインから1つ、そしてドリンクを選びます。その時見慣れない英単語があると固まってしまいます。予め英語のメニューで出そうな英単語を挙げていきましょう。
まずは見慣れない魚介類の英語です。
Scallop/帆立
Cod/真タラ
Haddock/タラ
Crayfish/ザリガニ
肉類の英語はポークでもビーフでもないジビエの単語が多いもの。知らないものばかりありました。
Pheasant/雉
Venison/鹿
Hare/野うさぎ
Wild Boar/いのしし
そして野菜もイギリスではこんな記載でした。
Squash/かぼちゃ
Leek/ねぎ
Spinach/ほうれん草
Watercress/クレソン
次にチャイニーズレストランも知らない英単語が多いようです。
Dim Sum/点心
Dumpling/団子
具体的なメニューはこんな感じでした。
魚子小籠飽/Shanghai Pork Dumplings
翡翠帶子餃/Scallop Dumplings
蟹皇蒸燒賣/Pork & Prawn Dumplings topped with Crab Roe
漢字だから何とかわかりそうなものですが、scallopの帆立、prawnの海老も覚えておくと便利です。でも上海ポークが魚子とは??? まだ調べていません。
イギリスの人たちの好きな夕食は?
イギリスでよく見かけるメニュー。意外と知らないものが多いのです。どんなものを食べているかシェーンのイギリス人の講師たちに訊いてみました。
フィッシュ&チップス
これは日本でも有名です。イギリスの食事、パブのおススメと言ったらこれ。イギリスの金曜日のディナーはフィッシュ&チップスが多いようです。またこのイギリスのチップス―フライドポテトは格別なおいしさ。そのおいしい理由は最後にご紹介しましょう。
トードーインホール
直訳すると穴の中のカエル。何ともイギリスらしいネーミングですが、ソーセージがヨークシャープディングの生地の中に、小麦粉と卵をよく合わせたソースに浮いているものです。こんがりと焼き上げ焦げ目がつくとなかなかおいしいそうな一品です。
バンガーズ&マッシュ
パンガーズはソーセージ、マッシュはマッシュポテトのこと。パブメニューでもよくありますが、マッシュポテトの上に焼き上げたソーセージにグレービーソーをかけた一品です。このイギリスのソーセージはドイツのパリっとしたものとは違い、ちょっと食感が独特です。このソーセージを食べるとイギリスにいると実感できます。
ポークパイ
イギリスのパイはアップルパイやミンスパイ、チョコレートパイなどの甘いもの以外に、甘くないパイもおいしいのです。その1つがポークパイ。荒く刻んだポークがパイの中に包まれているものです。玉ねぎやスパイスがポークといっしょになって、何とも言えないおいしいパイです。
コテージパイ
シェパーズパイ―羊のひき肉のパイもありますが、コテージパイは牛ひき肉を使っています。マッシュしたポテトと合わせて焼くだけのものですが、何ともおいしいお料理です。日本のコロッケの中身と同じだからかもしれません。コテージパイはグレービーソースをかけていただきます。
イギリスらしいデザートのいろいろ
イギリスらしいデザートも聞き慣れないものが多いのですが、シンプルで簡単なものばかり。ホームメイドで楽しんでいるお家も多いようです。
トライフル
その意味は「つまらないもの」。あり合わせの材料で作ったからだとそのネーミングの由来は諸説ありますが、とにかく簡単お手軽デザートです。細かく切ったスポンジケーキにカスタードクリーム、ストロベリー、またスポンジケーキ、カスタードクリーム、ストロベリーと重ねていくだけ。苺がなければ他のフルーツで応用できます。
ヴィクトリアスポンジ
ヴィクトリア女王がお好きだったシンプルなケーキがヴィクトリアスポンジ、またはヴィクトリアサンドイッチケーキと呼ばれているもの。パウンドケーキを横に切り、その間にラズベリーのジャムを挟んだだけのものです。当時生のフルーツは子どもたちにはあまり食べさせませんでしたので、火を通したジャムケーキは瞬く間に人気になりました。
レモンドリズルケーキ
イギリス人は爽やかなレモン風味のケーキを好みます。このレモンドリズルケーキはドリズルが鍵。レモンの皮が入ったパウンドケーキに、滴り落ちるようにシロップをかけたケーキです。ドリズルは「「細い線のようにかける」という動詞。だからその名になりました。
トリークルタルト
実はこのタルト、ハリー・ポッターの好きなものと言われています。タルト生地にたっぷりの糖蜜とブラウンシュガー、スパイスにレモン汁とパン粉をよく混ぜ合わせて焼き上げたタルト。とても甘く焼き上がったトリークルタルトにさらに糖蜜とブラウンシュガーをかけるというとても甘いデザートです。
イートンメス
ストロベリーの赤とメレンゲの白。目にも鮮やかでとてもおいしそうです。イギリスの名門パブリックスクールイートン校で生まれたデザートで、メスはごちゃごちゃとしたという意味です。どうやらイートン校のクリケットの試合のティータイムで用意したババロアが元。苺のババロアが入ったバスケットを落としてしまい、ごちゃごちゃになってしまいました。けれど味には変わりなくおいしいイートンメスになったそうです。
イギリスは実はおいしい
最近のイギリス料理のレベルは上がってきていると思われます。以前は3食フルブレックファストなら味に間違いはないと言われていました。味のしないカレー、クタクタになって食感のないラザニアなど、今は懐かしい思い出です。今のイギリスにはおいしいものがあふれています。
特にビストロパブの台頭で、ただのチップス―フライドポテトはトリプルクックドと呼ばれる3回調理(3度揚げるわけではありません)で、揚げて冷ましてはまた揚げるものが何とも言えずにおいしいのです。
イギリスのスィーツはおいしい定番が多いのですが、実はアフタヌーンティーだけではありません。シードケーキ、バノフィーパイ、バッテンバーグケーキ、フェアリーケーキ、クィーンオブプディング、スティッキートフィープディング、ニッカーボッカーグローリーと耳慣れない英語ばかりですが、いろいろとおいしいものがあります。
イギリスのおいしいものはこちらでもご紹介していますので、併せてご覧ください。
●情報はこちら
おいしいイギリスの食を求めて、英語学習も兼ねて、英会話を実践するためにもぜひイギリスへお出かけください。そしてここで身につけた「おいしい」を連発してください。英語は口にしないと上達しません。レストランでIt was lovely‼ と伝えたらとても喜ばれました。
英語でのコミュニケーションは使える英会話フレーズを、たくさん自分の引き出しに入れること。毎日少しでも英会話フレーズのストックを貯めていきましょう。