言語学習の仕組みと学習方法 子どもの勉強をサポートするコツは?

2021.04.01

子ども英語

英語をモノにするためには何かよいやり方があるのでしょうか。日本語を覚えたように英語を身につけるためには、何か特別な方法があるのかと疑問も湧いてきます。英語を身につけた人たちは、どうやってその英語としての一言語を習得できたのでしょうか。
日本人が効率よく英語を身につけるために、うちの子も英語ができるようにしたい親御さんのために、何かやり方があるのか考えていきましよう。

言語習得の仕組みと上達が早い人の特徴

知り合いのイギリス人は音楽家。やはりとても耳が優れています。聞いた日本語をそのまますぐに真似てしまうこともありました。実際に耳のいい人は語学に堪能になれると言われています。耳から全てが始まるからなのでしょうか。

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言語習得の仕組み

私たち日本人は日本語を自然と覚えてしまっています。難しい漢字や言葉、表現はもちろん後で学習したものですが、周囲の環境で母国語としての日本語を獲得しています。まだ赤ちゃんで何もわからない幼少期でも、赤ちゃんは周囲の言葉を聴き続けて、やがて長い時間をかけて最初の言葉を発します。
何かしら聞いた言葉を発音し、成長段階に合わせて言葉は発達していきます。これが母国語の獲得。もし英語を日本語と同じくらい十分に聞く英語環境があれば、その赤ちゃんは英語も母国語となり、バイリンガル(二か国語を話せる人)となるわけです。英語耳は早期教育にも関係はありそうです。

言語習得が早い人の特徴

耳がいい人という説もありますが、上達の一番の鍵は明確な目標があること。英語を使って何がしたいかをはっきりとさせ、そのための勉強を厭わない人は、語学習得が早いと言えます。
かつて海外に行くと、日本語を話しかけてくる外国人たちがたくさんいました。日本語が話せればビジネスチャンスが広がるため、日本語を独学で学んでいたようですが、片言だけだったりして、ただの客寄せ言葉に過ぎない人も多かった記憶があります。以前トルコに行った時に、ほぼ日本人と同じように日本語を話すガイドの男性に出会いました。彼は日本に来たのはたったの1回、それも5日間だけだと言いました。日本の文化に興味を持ち、半ば独学で勉強したそうですが、その努力ははかりしれません。結局日本文化を勉強する夢はかなわず、イスタンブールに住んでいましたが、トルコの文化を日本語でガイドしてくれたことは忘れられません。
英語を何のために習得したいのか、お子さまにもその気持ちが伝わるよう、きっかけ作りも併せてする必要もありそうです。

早期英語教育のメリット・デメリット 親がサポートできることは?

第二言語習得のために必要なステップ

では日本語を母語として獲得したお子さまたちには、まだ英語脳になれる可能性はあるのでしょうか。
幼児期は言語能力がまだ発達途上にあり、聴覚器官が柔軟な時です。その幼児の年齢で英語を始めるお子さまたちは、シェーンにもたくさんいらっしゃいます。英語でのコミュニケーションの素地は環境から作られます。ネイティブの英語に耳を馴らし、英語だけの環境にすることが最初のステップ。英語を聞き、英語で考える環境作りをご家庭でもやってみましょう。

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インプットを増やす

SLA(Second Language Acquisition)とは第二言語習得のこと。私たち日本人は英語を第二言語として習得することになります。そのためにはインプットを増やすことがとても重要になります。ただしここには日本語の介在がないことが理想的です。英語を丸ごと覚えてしまうほどのインプットが必要。
第二言語習得研究は科学的にはまだまだ説明できないところがあり、外国語学習に脳科学が関与しているかどうかも定かではありません。ただし第二言語習得には次の過程が行われています。

インプット ⇒ noticing 気づき ⇒ comprehension 理解 ⇒ intake 内在化 ⇒ integrating 統合

そしてアウトプットにつながります。インプットされているものが何か気づき、それが何かをやがて理解し、頭の中に定着され、ある時自動的に編集され、アウトプットされていく過程があります。一言語を習得するにはやはり長い時間がかかりそうです。幼児期に母語を習得することよりもっと時間が必要です。

理解を深める

ではその言葉が何か気づいた後の理解は、どうやって深めていけばいいのでしょうか。
例えば、膝は英語でknee。シェーンでもお子さまたちのレッスンでは歌を使っていますが、そのひとつに♪Head Shoulders Knees & Toes♪という歌があります。子どもたちはネイティブの発音に合わせて、頭を触り、肩、膝、足先を触りながら歌を歌います。まだこの段階では気づいてはいませんが、肩、膝、足先はふたつあり、それぞれにsがついています。
複数形という観点から覚えるのではなく、英語を丸ごと受容的に受け止めることを継続していくことが、英語への理解を深めることにつながりそうです。

アウトプットをしてフィードバックを受ける

次には大切なことはお子さまをほめてあげることです。例えばお子さまたちが英語で覚えた歌のアウトプットをしてくれたら、モチベーションを高めるためにほめてあげましょう。そのうえでheadは何?とか、toesはいくつなどと英語の意味を指摘してその意味の興味も取り込みます。フィードバックすることで飴をあげるようにして、お子さまの英語力を効率的に引き上げていく効果も期待できます。インプットを重ねながら、バランスよくコミュニケーションをはかる機会をより多く設けてあげましょう。

子どもの第二言語習得を親がサポートするコツ【学習項目別】

では具体的にどうやって親たちが、子どもたちを英語にアプローチさせるのか考えていきましょう。
英語にはlistening, speaking, reading, writingの4つのスキルが必要になります。ただし学習としての英語よりも、英語に楽しく触れることのできる教材やアプリを使用してみましょう。英語が楽しいものだとわかったうえで、飽きさせない工夫も必要です。

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リスニング

英語を耳から覚えさせるには歌やダンスが効果的です。お子さまの気に入った歌やダンスを探し、くり返し聴き続けましょう。海外のアニメーションも楽しく見続けられるもののひとつです。英語が理解不能でもお子さまたちは、何となく絵と動きで何かを理解していこうとします。好きなものが見つかれば、英語に触れることの動機づけにもなります。シェーンの動画チャンネルでは、講師たちがいろいろなショートレッスンをしていますので、ぜひこの機会にご覧ください。

シェーン動画チャンネルはこちらから…
https://www.shane.co.jp/column/contents_type=129

リーディング

耳で聴く英語の次は、目で見る英語の環境が必要になってきます。英語の絵本や多読教材で英語を読む習慣をつけてあげましょう。
シェーンの未就学児のレッスンでは、ピンクのかばのチャーリーシリーズの絵本を使って読み聞かせをしています。絵本には絵と文字で英語を記憶させていく効果があります。カラフルな色合い、大げさな動作が子どもたちの興味を引き、チャーリーシリーズはシェーンキッズにとても人気です。こちらの読み聞かせの一部も、シェーンの動画チャンネルでご覧いただけます。

スピーキング

ご家庭では簡単な日常会話を親子で取り入れてみます。朝の挨拶のGood morningから、get dress、eat breakfast、have a bathなどデイリールーティンを英語でやりとりします。英語で使われる表現を調べて、毎日の動作とともに使ってみましょう。動詞と名詞のコロケーション(よく使われる組み合わせ)を覚え、自然な英語表現の身につけることを目指します。

ライティング

リーディングで使った教材や絵本を使用して、そこに書かれている英語を書きだすこともライティングの勉強になります。最初はお絵かき程度でも次第にアルファベットの形を覚え、英単語がわかるようになってきます。また未就学児なら簡単な絵カードを作り、英語に触れることもできます。Aでapple、りんごの絵を描いてみます。Bはbanana、Cはcatと続けます。小学生ならスピーキングで使った、デイリールーティンのカードを作って言葉の定着をはかります。絵と単語を書きことで、自然とその英語を覚えていく効果が期待できます。毎日英語に触れる時間を作りながら、インプットを増やしていきましょう。

英才教育とは?メリット・デメリットと子どもの力を引き出すポイント

英語習得の先に見えてくるもの

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第二言語としての英語を習得することは、とても大変な道のりです。例えTOEICなどで高スコアを取っていても、英語のコミュニケーションが覚束ない人たちもいます。それは受験テクニックによるところが多いと考えられます。一夜漬けで勉強したテストのための項目は、確かに何も頭に残っていないものです。
語学は点数だけではかれるものではありません。英語を話す相手がいて、その人とコミュニケーションをどうやってとるか、そのためのスキルと姿勢がとても大切なこと。脳科学、心理学、言語学、いろいろな分野の知見を基に英語習得について研究している人たちがいます。彼らもバイリンガルではない限り、英語を第二言語として習得しています。それにはいろいろなやり方があり、英語を習得する確固たる形式がないのは事実です。ただし英語を学ぶための理由と目的が、学習のモチベーションを高め、英語力を伸ばしていくように思われます。

では英語ができたらどんな世界が広がってくるのでしょうか。何か目的があることは英語学習を助長させます。まだお子さまですから海外旅行をしたいなどという望みがあるわけではありません。しかし英語という言葉で出会ったシェーンのお子さまたちは、成長されてからいろいろな世界に関わっているお話をよく伺います。英語を始めたことで視野が広がった、親に進められて始めたけれど英語を使えることが楽しい、リスニングの基礎はシェーンの先生のおかげ、などとさまざまなお声を頂戴しています。
英語学習の積み重ねは高校・大学受験だけではなく、世界の人たちをつなぐコミュニケーションだとよくわかってくださっています。身につけた英語で海外とのお仕事をされている方をはじめ、英語を学んだことによって得た考え方はかけがえのないものになっています。まずは何のために英語を学んでいくのか、お子さまとともにその道を考えてみましょう。