Scullery Café~From the United Kingdom

2020.08.27

英国コラム

一番厳しい仕事を負わされたscullery maid。その名をつけたカフェをご紹介します。

  • Scullery Café



英国のヴィクトリア時代の意匠家・工芸家、ウィリアム・モリスの住んだレッド・ハウスのお話は、いくつかご紹介してきました。今回はそこで見つけたユニークなカフェの名まえのご紹介です。館内をひと通り回って庭に出ると、緑の芝と花々が迎えてくれました。その先に進んでいくと、カフェがあり、好天に恵まれたその日は屋外のテーブルでクリームティをいただきました。

ここは元々モリス一家が使っていたキッチンをリノベーションしたもので、この土地の一番陽当たりの好いところ。ダイニングが北側の部屋だったので、このアタリが日本とは違うところだなと感じ入った次第です。モリスが新婚時代に住んだレッド・ハウスだからこそ、愛妻のために水仕事は、つらい北側ではなく明るい南側にキッチンを置いたのかなとも思われました。

そして、ここのカフェの名がScullery Café。このsculleryは食器などを洗う場所の意味で、ここにメイドをつけると、一番厳しい仕事を負わされたscullery maid。彼女たちはヴィクトリア時代、過酷な労働を強いられた最下級のメイドだったそうです。そのsculleryをカフェにつけるとは、なかなかセンスのあるネーミング。いただいた紅茶もスコーンも英国らしい一品で、大きなスコーンは手作りらしい味わいでした。洗練されたアフタヌーンとは趣きが異なる素朴なクリームティでした。