Getting to Know Red HouseⅡ~From the United Kingdom

2020.08.20

英国コラム

ウィリアム・モリスがかつて住んだ邸内を回ります。

Red Houseのガイドの予約は11時だったのですが、10時30分にも入れると言われて、何人かの外国人観光客とともに玄関に向かいます。ガイドをしてくれるナショナル・トラストの職員の方は年配の白髪の紳士です。ブリティッシュ・イングリッシュで時折咳きこんだ時に、excuse meと発します。何とも愛らしい声のexcuse meがいつまでも耳に残っているほどです。

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さて、玄関は北側。陽の射さない暗い入口です。でも木の扉を閉めると、この暗さにも意味があることがわかります。扉にステンドグラスが4枚はめ込まれています。シュールな模様ですが、大樹や太陽がうごめいているように見えます。細部にまで凝りに凝った作りがRed Houseなのだとわかります。

玄関の右手がダイニングルーム。英国人は陽当たりを気にしないと聞いたことがありますが、まさか北側に食事をいる場所を配置するとは… でも庭木が見え、けして暗いイメージはなく、客人もすぐに通せる合理的な作りだったのかもしれません。2階に上がる階段は陽当たりもよく、日向ぼっこにふさわしい場所です。天井の切妻の屋根の高さがわかり、その幾何学模様のような壁紙にはスマイルマークが隠されているとか。でも角度が悪いのか見つかりません。

丸いステンドグラスの窓のある廊下を抜けると、東側の広いL字の陽当たりの好い部屋。そこには今でも残るモリスのプリントの版木が置かれていました。草木や鳥たちをモチーフにしたプリントは今でも人気。ここでの自然の暮らしの中で、モリスは新しいモチーフを見つけていたのでしょう。窓からも木立と光が注ぎ、この場所で新婦のジェーンとともに、晴れやかな暮らしを過ごしたことでしょう。でも残念ながら、この館には彼らの暮らした後は何も残っていません。Red Houseとして今あり、古びた気配も匂いも何も感じられなくなってしまっているのでしょう。このお話はまだ続きます。

※一番陽当たり階段と踊り。その天井の壁紙のスマイルマークは見つけられませんでした。