TPRについて~身体を動かしながら英語を身につける

2019年03月13日
  • 勉強法

TPRはTotal Physical Response の略称で、日本語では「全身反応教授法」などと訳されています。
赤ちゃんが母国語を身につけていく過程を外国語学習に応用した教授法で、「動作をしながら外国語を習得していく」というのが大きな特徴です。アメリカの心理学者 Asherが開発しましたが、基本的な理念はすでにイギリスの言語学者Palmerらが発表していたと言われています。

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子どもはしゃべり始めるまで、ひたすら親や周囲のことばを聞きつづけ、話し手の動作を通して意味を理解するようになります。そして「ボールをちょうだい」とか「こっちを見てごらん」というような親のことばに対して、全身で反応します。理解していることを口頭ではなく動作で示しているのです。この期間に耳で聞いたことばを全て吸収し、十分な準備ができたとき、話し始めるわけです。TPRはこの過程を応用していますので、基本的には、話すことよりもまず聞くことを優先し、先生の命令に従って生徒が身体を動かすことが中心になります。生徒が学習目標のことばを口にするのは、先生のことばをよく聞いて、十分自信をもって言えるようになってからです。また、先生も動作でモデルを示しながら生徒に意味を伝えます。

ここまでがTPRの基本的な指導法ですが、「身体を動かしながら外国語を身につける」という特徴は、さまざまな形で英語指導に取り入れられています。シェーン英会話のレッスンでも、歌、ゲーム、先生の指示などにTPRの要素を活用しています。例えば、幼児向けの ‘We like to walk’の歌では、Walk, Run, Go to sleepなどの命令文に従って子どもたちが動作をします。動作をしながら何度も歌詞を聞いているうちに、子どもたちは自分から歌えるようになっていきます。’Touch your head’の歌なども典型的なTPRの例です。また直接教授法で指導しているシェーン英会話のレッスンでは、子どもたちへの指示も講師が動作でモデルを示したり、ジェスチャーで意味を伝達し、これに対して生徒が身体で反応します。これもTPRといえるでしょう。

このようにレッスンに取り入れられているTPRですが、その長所として主に次の点が挙げられています。
①言葉と同時に行動させると言語理解が急速にすすむ。つまり早く覚えられる。
②行動とともに覚えられた言葉は長期間忘れない。
③意味と動作が直接結びつくので、母国語を介入させる必要がない。
④身体を動かすこと自体が楽しいので、特に低学年などでは動機づけにも有効である。
⑤先生が生徒の理解度を把握しやすく、一方生徒側のプレッシャーも少ない。

主に入門期の学習者に有効といわれていますが、方法次第で大人にも効果があり、今後も活用の場が広がっていくものと思われます。       

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