Capability Brown~From the United Kingdom
2026.05.30
イギリスのケイパビリティ・ブラウン、本名ランスロット・ブラウンの名をご存知の方はかなりのガーデニング通です。18世紀にガーデナーとしてその名を高め、ものすごい数の邸宅の景観に携わってきたケイパビリティ・ブラウン。ハンプトンコートパレス、ブレナムパレス、バーリーハウス、チャッツワース、ダイアナ元皇太子妃のご実家のオルソープなどの王室や貴族の邸宅の庭園を仕上げています。
その景観造りはあくまでも自然。それ以前にイギリスで流行していたフランス式の人工的に整形された庭園から、イギリスの人たちの原風景をガーデニングに活かします。ケイパビリティ・ブラウンは左右対称の整然としたものではなく、人の手が加わっていないように自然の流れを大切していきました。またケイパビリティ・ブラウンはガーデナーの肩書には収まっていません。ランドスケープアーキテクト、敷地の分析、計画、植栽の設計、雨水の管理をし、持続可能な敷地の設計を行う人でもありました。
なぜケイパビリティという名になったのでしょうか。ケイパビリティには才能や手腕などの意味があります。類い稀なケイパビリティ・ブラウンの力に冠されたのだろうと思っていたら、どうやら依頼主たちに本人が、この土地はとてもケイパビリティ―有望になると常々口にしていたからのようです。私が手を下せばもっとよい景観になる、そう言って営業をし続けた結果がおびただしい数の庭園を手がけることにつながったのでしょう。
ガーデナーの息子として生まれたケイパビリティ・ブラウンにその十分なスキルがあったことに加え、仕事が早いという評判も加速します。馬に乗ることに熟練していたケイケイパビリティ・ブラウンの現地調査はすぐに馬で出向き、見てすぐにどんな景観に仕上げるか設計できたようでした。国王ジョージ3世から主任のガーデナーとして採用されますが、その人気は彼の死後は埋もれてしまいました。
イギリスの人たちのガーデニング熱、それは今も国民病と呼ばれるほど激アツです。工場の排煙などで空気が汚染され、スモッグが立ち込めた20世紀。そこで人々は庭づくりから自然を取り戻そうとしたようです。ガーデニング熱が高まり、自分たち思い思いのガーデニングに着手します。自然の一部を庭に取り込むことに努めるイギリスのガーデニング。イギリスの風景を変えたケイパビリティ・ブラウンの思い、それは今でもイギリスの人たちの心に息づいているようです。

