St Andrew Holborn~From the United Kingdom

2025.10.23

英国史雑学

ロンドンのポスタルミュージアムへ行くために、地下鉄チャンセリーレーンを降りたのですが、道が違うようです。いつの間にか高架になった道を歩いています。すると前方に荘厳な門が見えてきました。ここはどうやら教会のようです。

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セント・アンドリュー・ホルボーンと書かれているこの教会、由緒ありそうな教会です。印象的な深い緋色に金文字。セント・アンドリュー・ホルボーンは1000年にわたってこの地にあると言われていますが、21世紀になって教会の地下の納骨堂からローマ時代の遺跡が発見されたそうです。ロンドンの名は古代ローマ人たちがロンディニウムと呼んだことに由来しています。それは2000年も前のことですから、この教会は1000年より古くからあったのかもしれません。

この場所にはかつてフリート川があり、丘の上の古い木の教会の記述が残っているそうです。ヘンリー8世よる宗教改革、1666年のロンドンの大火でも影響はなかったものの、教会は新しく建て直すことになりました。その設計はセント・ポール大聖堂も建築も担ったクリストファー・レン。レンはロンドン大火後50以上の教会を造りました。

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セント・アンドリュー・ホルボーンの庭園が今一般に開放され、人々がここで憩える場所にもなっているようです。またレクイエムやミサ曲の合唱なども聴けるイベントも行なわれていました。礼拝だけではなく、バンケットや会議などに会場を提供しているセント・アンドリュー・ホルボーン。地下鉄を降りて北に向かうつもりでしたが、思いがけない場所に出会えました。教会を過ぎると高架になった深い赤の橋が現れます。この橋はホルボーン高架橋と呼ばれていました。フリート川を埋めて1869年に完成。その下に道路が続いています。

ホルボーン高架橋にも彫像があり、何か意味があるのでしょう。調べてみると、女性の彫像は「Science」の象徴。当時のイギリスの最先端技術を手にしているそうです。その向かいの像は「Fine Art」。右手にクレヨンと左手に画板を持っているとのことですが、ちょっと遠かったようです。次にまたここへ来ることがあったら、反対側の「Fine Art」にも近づきたいと思います。