Oxford Circus~From the United Kingdom

2025.10.23

英国コラム

小さい頃にオックスフォードサーカスの名を聞いた時、それはサーカスが来ているのだと思っていました。サーカスには騒々しい催しのサーカス以外に、「大騒ぎ」や「円形劇場」、「円形広場」の意味があることを知ったのはもっと後になってからです。

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初めて訪れたロンドンでの滞在先は、このオックスフォードサーカス近くの超高級ホテルでした。最初から恵まれた渡英でしたが、ヒースロー空港から車で到着したので、オックスフォードサーカスを見たのは翌日のことです。ロンドンのなかでもとてもにぎやかな場所で、オックスフォードストリートとリージェントストリートの交差点がオックスフォードサーカスでした。

19世紀に建築家ジョン・ナッシュによって、リージェントストリートが造られることになり、オックスフォードサーカスは整備されたようです。ロンドンの街にはいつの時代にも計画性があり、日本とは違って雑然としていないのが魅力です。東京も中心部の大手町や銀座、日本橋辺りは無電柱化して景観はよくなっていますが、東京都で5%しか電線のない場所が実現していないのです。ロンドンでは電線を探す方が少ないくらいです。それはさておき…

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オックスフォードサーカス周辺の建造物の大半は、ナッシュのプラン通りに設計され、その後建築家ヘンリー・タナ-によって再建築されました。今でも秩序正しく美しい景観を見せてくれているオックスフォードサーカス。交差点をぐるりと見回すと、おそろいの建造物が並んでいるのがわかります。時代が変わっても人が変わっても、その景観を維持し続けているようです。馬車が往来を走っていた時代から、ファッションブランドをはじめとしたロゴマークがかかる今の時代でも、おそろいの建造物はそのままです。

時折地下鉄から上に出てくると方向を見誤ってしまいそうになりますが、ランドマークを見つけます。リージェントストリート北の方向の少し遠く、オールソウルズ教会のとんがり屋根が見えてきます。そちらの方向を進んで行くとリージェンツパーク方向、南の方向はピカデリーサーカスへと続きます。オックスフォードサーカスの辺りは道が東西南北に大概真っすぐなので迷わずに散策できるのもおススメです。

オックスフォードサーカスの交差点は2009年11月にスクランブル交差点へと変わります。実はコレ、渋谷のスクランブル交差点をまねしたそうで、雑然とした東京にもよいところはありました。スクランブル交差点にしたことで歩行者スペースが増え、人々の横断スペースは7割も広がったそうです。