The Real Cornish Pasty~From the United Kingdom
2025.12.09
コーニッシュパスティはイングランドのコーンウォール地方から広まりました。イギリスでは定番のペイストリーで、食べ応え十分なパスティです。
甘くないセイヴァリーのパスティの中身は牛肉やじゃがいもやカブ、玉ねぎなどを角切りにしたフィリング。パイ生地を丸くしてその半分にフィリングを詰めて半円に成形していきます。生地のひだをまるで餃子のように包んでオーブンで焼き上げて完成。味つけは塩と胡椒のシンプルなものですが、生地に乗せる順番はじゃがいもから。パイ生地にじゃがいもの水分が伝わり、味を美味しくしてくれるようです。
リアルコーニッシュパスティのお店はイングランド南東部のエクセターにありました。コーニッシュパスティだけではなく、ベジタブルサンドイッチやカップケーキやビスケットなども並んで、ウィンドウを見ているたけで楽しくなります。パスティはチーズとハム、クーリーミーチキン、チーズオニオンなどが並んでいました。どのパスティもHand Made on Cornwallと書かれています。
とっても美味しそうで食べに行きたかったのですが、今はそのお店は閉めてしまったようです。パンデミック後の飲食店の閉業は後を絶ちません。また行きたいな、行ってみたいなと思っていたお店がなくなってしまうのは、ほんとうに残念です。パンデミック後の世界的な物価上昇で、値上げ、客足の減少、閉業という負のスパイラルにはまってしまいました。イギリスの飲食店の代表、パブもものすごい数で閉店してしまったようです。
ずっと変わらなかった風景が変わってしまう、そんな現実を知ってしまいました。東京は何でもかんでも古い建物を壊して、街が変わってしまうことばかりですが、ロンドンはまだまだ100年経っても変わらない小路があったりして、訪れる度にその変わらない風景に感謝したものです。けれど次に出かける時は全く変わってしまった通りやお店を目にすることになるのでしょう。
リアルコーニッシュパスティ。その名の通りコーニッシュでしか食べられないパスティを食べてみたかったと思います。イギリスはあまり美味しいものがないと言われがちですが、古くからあるセイヴァリーのペイストリーは侮れません。コーニッシュパスティをはじめ、ポークパイ、ソーセージロール、チキンポットパイ、ビーフウエリントン、コロネーションチキンパイとそんな名を店のウィンドウやパブで見つけたらぜひお試しください。

