Boxing Day～From the United Kingdom
2025.12.12
異文化理解
イギリスではクリスマスの翌日はボクシングディ。ずっとこの日はスポーツのボクシングに関係するのだと思い込んでいましたが、何と箱、ボックスの日だったんです。クリスマスの翌日、教会で恵まれない人たちにクリスマスの施しをしていた日がボクシングディ。箱に入ったプレゼントを受け取りました。中流階級以上の家で働く使用人たちにとってもお休みの日になりますので、中流階級の人たちは自分たちで家事をし、使用人にはプレゼントの箱を送ります。上流階級ではみんなをお休みにさせることはできないので、労うためのイベントを催したようです。
クリスマスはいろいろ忙しく働いても、26日はボックスに詰まったお土産をもらって、使用人たちは実家に帰らせてもらえます。日本でも1月と7月に「薮入り」と言って、お屋敷や大店で働く奉公人たちが休暇をもらえる習慣がありました。藪入りの日には、奉公人たちに着物などを与え、実家に送り出してもらっていました。年に2回のこの日を楽しみに、奉公人たちは働いていたのでしょう。どこの国でも同じことを考えるようです。
日本の薮入りの習慣はなくなりましたが、イギリスだけではなく、オーストラリア、ニュージーランド、カナダのボクシングディはまだ続いています。なかなか使用人のいるお宅はなくなってきましたが、もう年の瀬。イギリスでは1月1日まですっかりお休みになります。日本人は大晦日までせわしなく働き、年内に大掃除をし、お正月はゆっくり過ごします。イギリスでは年末は楽しみ、1月2日から仕事始めです。
