Dinner~From the United Kingdom

2025.12.15

英国食生活

ディナーと言っても夕食ではないようです。イギリスではかつては招待状のあるフォーマルな行事がディナー。今では1日のうちの一番の食事をディナーと呼んでいます。温かくてしっかりとした食事をディナーと呼び、けして夕食を指すようではありません。

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例えばクリスマスディナーはイブの夜からクリスマスに食べると言われていますが、その時間はクリスマスの朝からお昼過ぎにかけての時間が多いようです。イギリスの王室では朝の時間帯にクリスマスディナーのメインの温かい料理をとり、夕方はコールドミートの食事になるようです。夜の就寝に近い時間に重い食事をとるより、確かに胃の負担を減らせそうです。

クリスマスの礼拝から帰ってクリスマスディナーとなるのでしょう。家族が集まるクリスマス。教会から戻ってみんなでいただくクリスマスディナーって、日本のお正月のようではありませんか。日本でも午前中に初詣に出かけます。新しい年の無事を祈り、戻ってみんなでお節料理をいただくのがかつてのお正月でした。今はお節料理も用意する家も少なくなっていると聞きます。そのまま福袋を買いに出かけるのが定番なのでしょうか。イギリスのクリスマスは一斉にショップやレストランは休みになるのでそうはいかないようです。

ディナーの言葉は元々食事の意味で、古いフランス語が転訛していました。今では夕食がほとんどディナーを意味するようになっていますが、いろいろな文化や習慣からの言葉がまだイギリスをはじめ残っているようです。子どもたちの夕食は「ティ」と呼ばれることも多く、大人でも「ティに来ない?」と誘われたら、それは食事の意味になります。「ティ」は夕食としてオーストラリアとニュージーランドでは浸透しているようです。その意味を知っていれば。何に誘われているかはっきりします。小腹が空いていても、ティに誘われたらティフードを楽しみに出かけましょう。

ちなみにアメリカの夕食タイムは6時15分過ぎが多く、イギリスでは7時45分過ぎが多いとの調査結果があるそうです。でもそれがディナーなのかティなのか、それはわかりません。

※写真はロンドンのパブでいただいたサンデーロースト。イギリスの人たちのディナーは日曜日のメニューにもなっています。