Yard~From the United Kingdom
2025.05.17
異文化理解
これは英国でよく用いられる長さの単位を表すもので、今でもゴルフの距離はヤードが使われています。
1 ヤードは0.9144メートルで1メートルにちょっと足りない尺。またわかるようで、わからない長さです。ゴルフのパー3は250ヤード以下で228メートル以下のショートホール、パー4が470ヤード以下で429メートル以下のミドルホール、パー5が471ヤード以上で430メートル以上のロングホールと規定されています。こう考えると100ヤードをつねにフェアウェイを外れず飛ばせれば、パープレイできるわけです。つい、飛距離の出ない非力な自分はこう考えてしまいました。
しかし距離以外の意味も、ヤードにはあるのです。家の庭、中庭、作業場、そして英国ではロンドン警視庁をスコットランドヤードと呼んでいるくらいですから、その使い勝手はたくさんある言葉です。家の裏はバックヤード。特に英国の人たちは庭が好きなので、芝生のある庭をガーデンと呼び、テラスハウスのちょっとした庭はヤードと言うそうです。なら東京の一軒家の庭は、ほとんどヤードになりそうですね。特に土もない家も最近は多いので…
またイースト・ロンドンで働くコックニーの人たちのスラングでは、ヤードはハウスと同じそう。家を意味するようです。余談になりますが、コックニーのスラングにはまだ面白いものがあり、ビーフは喧嘩のことを指すそうで、意味まで聞き取るには至難の業のようです。
※写真はゴルフ発祥の地セントアンドリュースのオールドコース。最終18ホールはパー4の354ヤードの美しいホールです。