The Jewel Room~From the United Kingdom
2025.08.08
昨年ロンドンの王室の居城ケンジントンパレスに出かけた時に、宝飾品の部屋の展示に出会いました。王室所有のティアラやネックレスなどの輝くばかりの宝石を、直に見る機会などないので目を見張ってしまいます。
輝くばかりのエメラルドとダイヤモンドのティアラは、19世紀のイギリスの君主ヴィクトリア女王が、1845年に夫君のアルバート公から贈られたもの。ティアドロップ型のエメラルドのティアラとイヤリング、そして四角の大きなエメラルドのブローチ、いくつものエメラルドが輝くネックレスが並んでいました。
細くダイヤモンドを縦に並べたフリンジティアラと呼ばれるものはロシアのスタイルだそうです。ココシュニックはロシアの伝統的な装飾品で、既婚の女性が頭に着けた伝統的な帽子の代わりのものでした。ティアラにもそのデザインが活かされ、このフリンジティアラが造られます。フリンジは前髪の意味もあります。確かに逆さにすると前髪のようです。
このフリンジティアラ、元々はネックレスだったそうで、エリザベス2世の祖母メアリ王妃のために造られました。エリザベス2世はこのティアラを1947年のご自分の結婚式の時に使われますが… 実は当日ちょっとの動作で金具が外れてしいます。元がネックレスだと知らなかった女王は壊してしまったと思い焦られたそうです。少しずれてしまったティアラが写真に残っていました。キャサリン妃のご成婚の時にはティアラとベールを縫いつけたそうです。
ケンジントンパレスのジュエルルーム。その時は観られましたが、展示はいろいろと変わるようです。お出かけの際には公式サイトをご確認ください。Historic Royal PalacesのサイトからKensington Placeを選ぶとページが現れます。
※ジュエルルームで見つけたネックレスはオパールのようです。調べてみましたがどなたが使われていたのかわかりませんでした。