Eat Me~From the United Kingdom
2026.02.18
この言葉はイギリスの作家ルイス・キャロル原作、「不思議の国のアリス」の中で出てきます。「Eat Me」の文字がケーキに書かれていたのです。アリスは「不思議の国のアリス」のお話で、小さくなったり大きくなったり。それは魔法だからです。でも何て独創的な言葉でしょう。
「不思議の国のアリス」は19世紀半ばの夏、オックスフォードで着想を得たお話。作者のルイス・キャロルはオックスフォード大学を卒業した後、数学教師となって母校に務めます。身長が高く、その容貌も見目麗しいキャロル・ルイスでしたが、10代で患った肺の病と聴覚の不調をきたしていました。そして一番の悩みは吃音。映画「英国王のスピーチ」で有名にもなった吃音、話すことが上手にできないつらさがルイス・キャロルにはあったのです。
オックスフォードの近所に住む幼い3人姉妹と知り合い、話をするとあまり吃音が気にならなくなったようです。夏の河遊びで3姉妹に上手に話せたお話が、「不思議な国のアリス」としてまとめられ1865年に出版されました。3姉妹の1人の少女の名がアリス。そのアリスをモデルにして書かれたお話です。
「Eat Me」の前にまた別の言葉あるのです。まずは「不思議の国のアリス」のお話を始めましょう。時計を見て急ぐ白ウサギの後をついていくと、穴に落ちてしまうアリス。穴の奥深い部屋のテーブルでドアのカギを見つけますが、小さくて入れません。すると「Drink Me」と書かれたボトルを見つけます。それを飲むとドアを通れるくらいに小さくなりますが、カギをテーブルに忘れてきてしまいます。今度は「Eat Me」と書かれたケーキを見つけると、今度は大きくなってしまいます。
この「Drink Me」と「Eat Me」、これはアリスの好きな人たちにとってはちょっとした魔法の言葉。それを飲めば小さくなり、それを食べれば大きくなる、そんな言葉を考え出せる数学の先生。何とも不思議なルイス・キャロルです。でもこの名は本名ではありません。ほんとうの名はチャールズ・ラトウィッジ・ドジソン。この名をラテン語にして、英語に戻して並べ替えたものです。そんなセンスがアリスのお話の中で息づいていったように思えます。

