Diana’s Jewelry Collection ダイアナ元皇太子妃のジュエリーのアレコレ

2025.07.15

英国コラム

イギリスの元皇太子妃、ダイアナのジュエリー。一番有名なものは婚約発表の時のサファイアのリングでした。今はウィリアム皇太子がご婚約時にキャサリン妃に贈られています。ダイアナ妃はすでにその宝石類は手放されていますが、キャサリン妃たちにその宝飾品は受け継がれています。

今回は亡きダイアナ妃が身につけられていた印象的なジュエリーをご紹介していきましょう。

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Sapphire Engagement Ring

このサファイアのエンゲージメントリングは英国王室御用達の宝石店ガラード製のもので、12カラットのオーバルサファイアが14粒のダイヤモンドで囲まれています。そのお値段は約630万円とも言われています。庶民には手の届かないお値段のものです。ただ王室のエンゲージメントリングは由緒ある宝石から選ぶことが多いので、宝石店のカタログに載せられているものは選ばないそうです。しかしカタログにあったリングを選ばれたダイアナ妃は、そのサファイアリングを世界的なものにしてしまいました。同じものをお持ちの方は大変なお宝になっています。今でもガラードでは同じデザインのものを販売しています。サファイアとダイヤはもちろん小さくはなりますが、12000ポンドほど約200万円で購入できるようです。
 
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The Spencer Tiara

女性の憧れのティアラ。1981年のダイアナ妃の結婚式で着けられていたスペンサーティアラは、丸みを帯びたエレガントな印象のものでした。王室御用達のガラードが1930年代に当時のスペンサー伯爵夫妻に贈られたものを使い、仕上げられました。ダイアナ妃の2人の姉たちも結婚式にはこのティアラを着用し、2018年にダイアナ妃の姪のセリーヌさんは結婚式でも着けられていました。ダイアナ妃は長くこのスペンサーティアラを愛用していましたが、今では伯爵家の所有のようです。2022年のエリザベス女王のプラチナジュビリーを祝したティアラ展でも、このスペンサーのティアラが展示されたそうです。一度は間近で見てみたいティアラです。
 

Lover’s Knot Tiara

ラバーズノットティアラは1914年、エリザベス2世の祖母のメアリー王妃のために王室御用達のガラードによって作られたものです。滴の大きな真珠に囲まれたラバーズノットティアラはとても重いものだそうですが、ダイアナ妃がよく海外での公務にも着用されていたお気に入りのティアラでした。離婚後保持することはできたようですが、王室に返還され今はキャサリン妃に受け継がれています。上の写真のティアラはファイフティアラ、エドワード7世のルイーズ王女に贈られたものです。
 
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The Prince of Wales Crest

チャールズ国王のフェザーの紋章をダイヤモンドであしらったゴールドのネックレスを、ダイアナ妃は1982年にオーストラリアをご訪問の際にお使いでした。時にはティアラとのセットで着けられ、とても愛用されていらっしゃいました。1986年5月の来日の際にもこのチャールズ国王の紋章のネックレスは、英国大使館主催のガーテンパーティで、パールブルーのイブニングドレスとともにその首元を彩っていました。今はカミラ王妃がブローチにされて左肩につけていらっしゃるお姿をお見かけします。
 

Saudi Sapphire Suite

サウジアラビアの皇太子から結婚のお祝いとして贈られた大きなサファイアのチョーカー、イヤリング、リングとブレスレット。リングのサファイアはベルベッドのチョーカーにし、1986年の来日時に昭和天皇主催の晩さん会で、ティアラの代わりにこのサファイアのチョーカーを着けられました。ダイアナ妃のジュリーは婚約指輪のサファイアをはじめ、その深いブルーは一番お似合いの色でした。ダイアナ妃のジュエリーコレクションの中で燦然と輝いています
 
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ちなみにレディたちは午前中に真珠やタイヤモンドなどジュエリーを身につけないそうです。

そう言えば1986年にダイアナ妃が来日された時、京都での午前中の装には真珠がなく、午後から真珠のチョーカーを着けられていたことを思い出しました。ダイアナ妃のジュエリーコレクションは次の世代に引き継がれていきますが、燦然と輝いていたダイアナ妃の人生のページにいつも輝きを放って、私たちの記憶に残っています。

※写真はロンドンのメイフェアにある王室御用達の宝石店ガラード。さり気ない店構えですが、なかなか中へは足を踏み入れることはできません。また宝石類の写真はダイアナ元皇太子妃のものではありません。