Come and visit TATE BRITAIN ロンドンのテートブリテンへ行ってみませんか
2025.10.03
英国史雑学
英国の画家と作品をどのくらい知っていますか?
最初に絵画を見た時の無垢な感動。それを大切にして美術館に足を運んでみましょう。
ここではロンドンにあるテート・ブリテンが収蔵する作品をご紹介します。
Pegwell Bay, Kent - a Recollection of October 5th 1858
まるで写真のような画。ウィリアム・ダイスは、ウェストミンスターのフレスコ画にその生涯を費やすことになるほど、確かな画力と様式美を持ち合わせていた画家のひとりです。▶その1日を切り取った1枚の画
その彼が晩年に描いた1枚は、家族とともに訪れた海岸を描いています。「Pegwell Bay, Kent - a Recollection of October 5th 1858」をご紹介しましょう。 夕暮れの海岸で貝拾うためにかがむ婦人と、その両の端にそれぞれ立つ女性と子どもの姿。まるで写真のように細部まで精密に描かれた1枚です。▶18世紀のほうき星
ケントにあるベグウェル湾は、ヴィクトリア時代の女性たちの長いスカートの裾を、波で濡らすことはない浅瀬で入江の海。 崖の下には数頭の馬たちがいて、観光で乗ることができるようです。夕刻の何気ない風景ですが、この画のタイトルにある日付に意味があります。1858年10月5日は、18世紀で一番のほうき星、ドナティ彗星が一番明るく空に輝いた日。まだ明るい空に流れる彗星が、さり気なく描かれています。ヴィクトリア時代の10月5日を垣間見る、この油彩画はロンドンのテート・ブリテンにあります。
Pegwell Bay, Kent - a Recollection of October 5th 1858
William Dyce(1806-1864)