High Tea~From the United Kingdom

2023.06.18

英国食生活

夕食までのつなぎのお茶がアフタヌーンティ、こちらはおやつに近い軽食ですが、簡単な食事で空腹を充たすハイティと呼ばれるお茶の時間があります。北イングランドやスコットランドの農民たちが長い労働の後に、すぐに食べられるものを用意したのが始まりとも言われています。お茶とともに軽食をいただく習慣。これを子どもたちの夕食代わりにする家庭もあったそうです。

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ではどんなティフードをいただいていたのでしょう。

例えば作り置きのコールドミートや野菜、チーズ、バター付きのパン、デザートが出されます。簡単で火を通さないものがハイティのフード。またアフタヌーンティは低いテーブル、ローテーブルでいただくことが多いので、ローティとも呼ばれていました。ハイティはダイニングテーブルとハイパックチェアの椅子で高い場所でいただくので、ハイティと呼ばれるようにもなったようです。アフタヌーンティの3段重ねのスリーティアーズのような華やかさはないけれど、ハイティには栄養価の高いものがそろいます。アリスで読んだお話にも、バター付きパンが出てきたのを思い出します。パンは焼かないでそのままでいただくようです。アフタヌーンティが貴族から生まれたもの、ハイティは労働者階級から生まれたものというわけで、簡単に火を使わないで食べられる労働者たちの夕食がハイティです。

労働者たちから始まった食べ物には美味しいものがあります。炭鉱の労働者たちから生まれたコーニッシュパスティ、パブのメニューでも有名な羊飼いのパイのシェパーズバイやコテージパイ、フィッシュ&チップスは労働者たちの胃袋を満たしていました。安くて早くて美味い。現代を生きる私たちの食生活にも通じています。