Come and visit TATE BRITAIN-William Blake (1757-1827)

2020.01.29

英国史雑学

英国の画家と作品をどのくらい知っていますか?
最初に絵画を見た時の無垢な感動。それを大切にして美術館に足を運んでみましょう。
ここではロンドンにあるテート・ブリテンが収蔵する作品をご紹介します。画はhttps://www.tate.org.ukからご覧ください。

  • Come and visit TATE BRITAIN-William Blake (1757-1827)



詩人としても活躍したウィリアム・ブレイク。彼の画風はまるで現代のイラストのようです。これが18世紀末から19世紀にかけての画とは思えないほどの斬新な作風です。不気味なまでの凄味を持ち、神秘的な絵画をブレイクは残していますが、ここでは、わかりやすい主題の1枚をご紹介しましょう。

「Oberon, Titania and Puck with Fairies Dancing」は1786年の作。ブレイクがまだ極端なまでの幻想的な画風になる前のもので、シェークスピアの「真夏の夜の夢」を主題としています。

おどろおどろしさはなく、すっきりとした清涼な画面。ブレイクらしくはない彩色のひとつかもしれません。穏やかな表情の妖精王Oberonと王妃Titania。妖精Puckは踊りに誘い込むように謎の微笑みをたたえ、ふたりを見つめています。花の妖精たちは無心の表情で踊り、彼女らの身につける薄手の衣裳までも踊るように軽やかに描かれています。繊細な鉛筆による線描と、水彩絵具のブルーとオレンジが印象的な作品です。 これが描かれた翌年頃から、ブレイクの幻想的な作風が始まったと言われています。この水彩画はロンドンのテート・ブリテンにあります。

Oberon, Titania and Puck with Fairies Dancing
William Blake (1757-1827)