英語の精読方法 メリット・デメリットを押さえて学習効果を最大化!

2021.05.05

勉強法

英語の長文を読むのは苦手です。眠れない時に英語の本を読めばすぐに眠くなりました。
でも英語表現を身につけるには、多くの英語の文章に触れることも必要です。日本語も大量の本を読むことで表現が向上します。文構造をより多く知り、語彙を増やすことは語学力を高めていきます。
日本語も英語も、より多くの書物を読むことが達人への道。ここでは英語の精読を、どうやって自力で身につけていくのか考えていきます。

英語学習で精読するメリット

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音読、速読、精読とリーディングスキルを身につけるための方法があります。音読は声に出して英語を読むこと、速読とはたくさんの英語を読み進めることです。意味がわからなくても読み進む速読と精読はどう違うのか、次に解説していきます。

精読とは?

読んで字のごとく、精読とはじっくり英文解釈しながら読むことです。ゆっくりと意味を考えて、英文に触れていきます。
最初のステップはまず英語を読むこと。わからない単語や、文法的に意味不明でも読み進めます。単語力と英語力のなさに気を揉まずに、まずは英語を読み、わからない意味を推測して解決できるトレーニングを積んでいきます。
大切なのは英語とじっくりと向き合い、最初から答えを求めないことです。自分にとって何がわからないのか、精読でその原因を突き止めることも可能。
次にわからない部分を辞書などで調べ、段階的にその英文を自分のなかに取り込むことが重要です。

精読と速読の違い

精読はじっくりと読み、速読は速く読むことでリーディングスキルを高めることが目的です。
でもこんな真逆なことで、効率的に学べるのか不思議なところですが、精読できっちりと意味を押さえた訓練の後に、速読でより多くの英文をするインプットするのは、英語学習者の定番の勉強方法です。
まずは精読で自分の英語力の問題を知り、それを踏まえて速読に移るのが学習の順番です。

精読のメリット・デメリット

精読のメリットは自分の英語力の問題を知ることなら、精読のデメリットは何でしょうか。
デメリットと考えられることは英文の意味を知ろうとするために、日本語を介在させることだと思われます。英語と日本語を両方で考えてないよう、英語スイッチに切り替える意識で臨みましょう。
英語を読む時は日本語で訳さないようになれば、英語習得の壁はひとつ突き抜けたと思われます。

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英語の精読方法

 

ではどうやって英語の精読を実践していくか、考えていきましょう。

STEP1:英文を読む

まずは精読する英文を探します。興味のある分野からさがすことをおすすめします。またわかりやすい英文が精読には向いています。英文にもわかりづらい文章はたくさんあります。日本語と同じで、何を言いたいのか検討もつかない文もありますので、そういう時は自分の英語力の問題ではなく、英文の表現の問題にして、次のテキストを探す方が懸命です。
おすすめのテキストはイギリス国営放送BBCや、アメリカのABCなどのニュースサイト。ニュースは日本でも報道されていることがあるので、比較的推測しやすい英文です。また旅行のガイドブックの英語もわかりやすい英文です。ロンドンの書店で買った日本のガイドブックも、興味を持って読めた覚えがあります。自分の興味に沿った英文をじっくり読んでみましょう。まずはわからないことも含めて、読み進めます。

STEP2:わからない部分を調べる

一度読んでみた英文でわからない部分を、辞書を使って調べてみます。
長い文章で理解できなかったところは、英文を分解して、ひとつひとつ意味を確認してみます。誰が何を言っているのか、動詞、名詞、形容詞、副詞、代名詞などを単語の種類、品詞にして分けて考えていきましょう。分解された文の意味をそしゃくしながら、英文を理解していきます。

STEP3:再読する

一度読んだ英文の不明な点を調べた後で、もう一度読みます。できれば少し時間が経った頃に復習を兼ねて、再読することをおすすめします。わからないところを調べてすぐにでは、まだ単語の意味は覚えています。少し時間をかけてそれでも覚えていれば、もうその単語の意味は自分のなかに取り込まれたはずです。
精読はいくつかの素材を持ち、交互に読むことも楽しいものです。ニュースサイトの次は、観光案内、作家カズオイシグロの原書と、いろいろな英語に触れていきます。特に名文を生み出す作家の文章は、とても勉強になります。
さまざまな英語表現に触れることは、自分のアウトプットにつながると信じて、毎日精読を続けましょう。読むことを作業にしてはいけません。もし眠くなりそうなら、英文を書き写してみます。英文を手で書くことで、もっと深く理解を促します。

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英語の精読学習で効果を上げるポイント

 

英語学習は日本語で考えないことが実は大切です。わからない単語に引きずられないように、英文の流れを読み取っていきましょう。英語の持つ文体や表現を、数多く読んでみましょう。

すぐに和訳を確認しない

英文と和文を並べた教材もありますが、すぐに日本語の訳は確認しないようにしましょう。じっくりとその文に向き合い、何を表現しているか読み取ります。

フォーマルな英文を教材に使う

英語の基礎を固めるには、フォーマルな文章を読み進めることが大切です。むやみにスラングなどを覚えても、印象の悪いコミュニケーションになるだけです。精読の基本はフォーマルな英文。前にお伝えしたようにニュースサイトなどがおすすめです。

英語ではないのですが、こんなお話を聞いたことがあります。
フランスの作家、エミール・ゾラは自分の文章力を磨くためにある文を書き写していたそうです。それは当時のフランスの憲法。美文とうたわれたフランス憲法を写し、自分の文章を組み立てる発想は、確かに使える学習法かもしれません。
これは母国語の表現を磨くためのお話ですが、世の中の名作はコピー、模倣から生まれています。書き写すという能動的な学習が効果を生むとも思えます。精読しながらひとつひとつ確認し、その英語をモノにしていく気構えで頑張ってみましょう。