Peerage~From the United Kingdom

2019.12.01

英国史雑学

貴族って英語で言うと・・・何???

  • Peerage~From the United Kingdom



英国といえば、王室とともに思い浮かぶ英国貴族。貴族の優雅な生活に日本人は憧れますね。
その貴族が英語でPeerage。知っていそうで知らない単語のひとつかもしれません。

公爵・侯爵・伯爵・子爵・男爵は、それぞれDuke、Marquess、Earl、Viscount、Baronと呼ばれ、Life of Peer(一代貴族)はBaronとBaronessになります。
英国の貴顕社会は貴族たちだけではなく、Gentryと呼ばれるBaronet(準男爵)、Knight(騎士)、Esquire(郷士)、Gentleman(無爵位の紳士たち)によっても構成されています。
元々一番高い爵位には、チャールズ皇太子のコンウォール公爵、ウィリアム王子のケンブリッジ公爵、ヘンリー王子のサセックス公爵が名を連ねます。元々公爵は、ローマ帝国の軍団の長だったらしく、最高位の爵位として英国に伝わりました。

一代貴族以外は世襲制で、代々の領地と屋敷、財産とその名を受け継ぎますが、それらの維持管理や課税される金額も莫大なものになるのでしょう。そのために屋敷に観光客を招き入れたり、結婚式を行ったり、領地をリゾートに開発したりと、収益を得ることを考える若き貴族もいます。

100年ほど前に破産の危機にあった、由緒正しきスコットランドの貴族。いろいろ考えた挙句、海外でのスパイスの輸入などの事業を手がけ、何とか財産を失わずに済んだとのお話もあります。
はたから見るより、貴族の人たちの生活は大変なことなのかもしれません。でもこのスコットランド貴族の一族には、外国語を習得して事業に活かすという家訓が残り、爵位を継ぐ者は何か国語もの語学を習得するよう努めているそうです。

※写真はダイアナ妃のご実家、スペンサー・ハウス。ロンドンの中心、グリーンパークに隣接しています。