Ramblingとは?イギリス文化が育んだ「そぞろ歩き」の魅力とは

2019.09.01

異文化理解
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Rambling

日本語では、そぞろ歩き、ぶらぶらするといった意味が rambling。
目的もなく歩くことが好きなのが英国の人々。たとえば近くを散策して、歩き疲れた頃に、普段より美味しく感じるランチにありつくとか…童話にはスープが冷めるまで、お散歩に出かけるクマの親子の話もありましたっけ。
とにかく rambling が好きなのです。そのために footpath と呼ばれる歩くための小径も整備されているくらいです。この path は通過する pass とは発音が違うので、日本人には難しいところで、英検®準2級以上の単語だそうです。

Ramblingはイギリス人の週末の過ごし方

イギリスでは週末になると、郊外や自然豊かなエリアに出かけて rambling を楽しむ人が多くいます。天気のいい日は、家族やペットと一緒に歩きながら季節の風景を楽しむのが定番です。特に湖水地方やカントリーサイドには美しい footpath が点在し、散歩用の地図も販売されています。

歩行者のための footpath は、車はもちろん通行できません。自転車には別に、bridleway という道がつくられていて、こちらは歩行者も通れます。
特に名所でもないのに、footpath はそこかしこにあり、堂々と歩く権利のある径をつくりあげました。
昔シェーンで上演した英語劇の赤ずきんちゃんの台詞にも出てきました。

Don't stop, stay on the path.(止まらないで、道から外れないで)赤ずきんちゃん、道草しちゃいけません。~

Ramblingに関連する英語表現を覚えよう

英語圏では rambling に関連する自然や散歩にまつわる表現も豊富です。たとえば:

go for a walk(散歩に行く)

take a stroll(ぶらぶら歩く)

wander aimlessly(あてもなく歩き回る)

これらは会話でもよく使われるので、覚えておくと便利です。

そういえば子どもの道草には目的なんてありません。お花の咲く方に、水の音がする方に、誘われて歩いていくのですから、rambling は子どもの特権でもあるかもしれませんね。

なぜ今、Ramblingが注目されているの?

現代ではデジタル疲れやストレス対策として、目的を持たない「歩き」が注目されています。rambling は、スマホを見ずに自然と向き合い、心をリセットできる時間として価値が見直されています。
歩くことでアイデアが浮かぶ、気分が晴れるという人も多く、マインドフルネスとも親和性の高い習慣です。

でもロンドンでは最近、サイクリングも人気。赤いレンタサイクルもあちらこちらにあります。