シンガポールで通じる英語とは?シングリッシュの特徴と使い方を解説

2019.05.28

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シンガポールと聞くと何を連想しますか? マーライオンパーク? 一年中温かい気候?映画が好きな人であれば、世界で唯一のユニバーサルスタジオ「マダガスカル」エリアを真っ先に思い浮かべるかもしれません。観光地として人気の高いシンガポールですが、実は英語留学先としてもおすすめな国です。シンガポール英語の特徴やシンガポールで英語留学するメリットをご紹介します。

シンガポール英語の特徴

イギリス英語とアメリカ英語が少し異なるように、シンガポール英語にもそれらとは違った特徴があります。あらかじめシンガポール英語の特徴について知っていれば、現地に到着してから焦らずにすみますね。

シンガポールの言語事情

まずはシンガポールにおける英語の立ち位置を確認しておきましょう。シンガポールには4つの公用語があり、そのうちの1つが英語です。その他の3つはマレー語、中国語、タミル語となっています。驚くべきことに、シンガポールのほとんどの国民が英語+他の1つの公用語を話すことができるのです。国民全員がバイリンガルとなった背景には、マレー系や中国系、インド系などから構成される多民族国家であるという事情があります。

また、よく知られているようにシンガポールは国際交流が盛んな国で、多国籍の外国人が暮らしています。そのため、日常会話で英語の占める割合が非常に高いのです。こうした環境に身を置いて積極的にコミュニケーションを取ることは、何よりも英語の上達につながります。シンガポールは語学留学の渡航先に適していると言えますね。

また、「外国人が多い」ということは、「英語を母語としていない人が多い」ということでもあります。皆が英語ペラペラというわけではなく、そのためにシンガポールは自信がなくても英語を使いやすい環境だといえるでしょう。

「シングリッシュ」とは?

シンガポールで使われる英語はイギリス英語やアメリカ英語とは違った特徴があることから、「シングリッシュ」と呼ばれています。「シングリッシュ」とは、「Singapore」と「English」を合わせた造語です。

シングリッシュは中国語やマレー語から影響を受けていて、通常の英語の文法を少し崩して使ったりします。もっと標準的な英語を話そうとする動きもありますが、シングリッシュを使う人もまだまだ多いのが現状です。

シンガポール英語の主な特徴

では、シングリッシュの特徴とは、具体的にはどのようなものなのでしょうか。

「Can」を独特の用法で使う

「Can can(できるできる!)」、「Also can(それもできるよ)」など、ちょっと可愛い(?)“Can”の使い方をします。この言い回しのルーツは中国語にあるといわれています。

語尾に「~lah(ラ)」「~lor(ロ)」を付ける

この「lah」は、OK, lah. No, lah. といったように語尾で使用され、「~だよ」や「~だよね」など、強調の意味合いを持ちます。これは本来の英語にはない単語ですね。中国語の「了(ラ)」から派生したといわれています。日常の気軽なやり取りでよく使われるので、シンガポールに行くなら「~lah」を覚えておくと、こなれ感が出せるかもしれませんよ。

文法表現を崩す

シングリッシュでは主語が省略される、語順が変わるなど、基本的な英語の文法を大きく外れた表現もよく使われます。

例えば、通常の英語であれば Where are you going?(あなたはどこへ行っているの?)と言うべきところでも、シングリッシュでは Go where? となるのです。

この用法もやはり中国語に影響を受けているようで、中国語の文法にならって英単語を並べているケースがよく見られます。

シングリッシュに慣れるには?

最初は聞き取りづらく感じるシングリッシュも、現地の会話をたくさん聞くことで自然と慣れていきます。YouTubeなどで「Singlish」で検索すれば、実際の会話例やアクセントの違いを確認できます。

また、以下のような例文も練習してみましょう。

Can lah, no problem.(できるよ、大丈夫)

You eat already?(もう食べた?)

文法的には間違っていても、現地ではこうした言い回しが普通に使われています。柔軟に対応する気持ちが大切です。

シンガポールで英語を学ぶメリット

英語を使う場面が多い

まず何より、英語を使う機会が多いという何ものにも代え難いメリットがあります。4つの公用語の中でも英語が中心的に使われているため、日常会話もビジネス会話も全て英語で行われると思っていて大丈夫です。

また、ビジネスの場ではシングリッシュではなく標準的な英語を使う傾向にあります。

英語を公用語とする国はシンガポール以外にもたくさんありますが、その中でもシンガポールは日本に近く(成田空港から飛行機で約7時間)、治安も良い国です。さらに日本との時差も1時間しかありません。シンガポールは、日本にとって最も身近な「英語国」であると言っても過言ではないでしょう。

リスニング力が鍛えられる

シンガポールでは早口な英語を話す人が多いです。英語に慣れない人は、最初は戸惑ってしまうかもしれません。

しかし、このスピーディーな英語に慣れておけば、それより遅いペースの英語が格段に聞き取りやすくなります。車を運転していて高速道路から一般道に入ると、車の流れがいつもより遅く感じられますよね。それと同じことがリスニングでも言えるのです。

英語や多文化への理解が増す

多民族国家のシンガポールでは、料理や風習、宗教など幅広い国の文化に触れられます。東京都23区ほどの国土しかない小さな国土ですが、そこに多文化が凝縮されて共存している不思議な国なのです。

そのため、英語はもちろん、日常生活の中で中国語やマレー語など、ほかの言語にも触れることができます。英語と他の言語との違いを知ることで、英語の音の特徴などを理解しやすくなるでしょう。

費用やビザの面でも安心

シンガポールは他の欧米諸国に比べて、英語留学にかかる費用が比較的リーズナブルです。航空券も安く、時差も少ないため体調管理もしやすいのが特徴です。

また、観光ビザで短期語学留学ができる学校もあるため、事前の準備がシンプルなのも魅力です。

まとめ:シンガポールは小さいながらも魅力がいっぱい!

語学留学とはいえ、せっかく海外に行くのだからいろんな楽しみを見つけたいですよね。シンガポールは都市国家のイメージが強いですが、ビーチやリバー・サファリなど自然と触れ合うことのできる観光スポットもたくさんあります。

ぜひ現地で友だちを作って、英語でコミュニケーションを取りながらシンガポールを遊び尽くしてください。楽しむことで英語はぐんぐん上達しますよ。