Foxgloves~From the United Kingdom

2026.06.30

イギリスコラム

スコットランドの四角い灯台の見える高台に登ると、開けた草原に真っ直ぐ立って咲く鮮やかな花を見つけます。その花の名は知っていました。島を案内してくれたタクシードライバーのAさんに、foxglovesと言うとうなずいてくれました。まさかスコットランドの離島でフォックスグローブを見つけるとは思ってもみませんでした。

  • Foxgloves~From the United Kingdom
  • Foxgloves~From the United Kingdom

6月下旬のスコットランドはとても暑く、意外な天候でした。緯度が高いので初夏でも肌寒いかと思っていましたが、ここにも地球温暖化の波はやって来ていました。タクシーで案内をしてくれるAさんは北アイルランドのベルファスト出身。日本人を何度も案内しているベテランのタクシードライバーです。ライトハウス―灯台に行きたいと言い、最初に湾の絶好の位置での灯台の場所へ連れて行ってくれます。

明るい陽ざしで海の色も南国のように輝いています。四角い小さな灯台が岩場に設えられていました。Aさんは坂道を車で進みます。ハイランドキャトル―スコットランドのもふもふの牛も見たいと話していたのでオフロードの小道を走り、ハイランドキャトルが間近にいる草原へもたどり着きます。でももっと高いところへ行くようです。私有地なのかゲートがありますが、Aさんは車から降りて開け、車を通すとまたゲートを閉めます。
 

  • Foxgloves~From the United Kingdom

車は島のかなり高いところまで来ています。そこは灯台を上から見下ろせる場所です。そして草原には鮮やかなピンクのフォックスグローブが咲いていました。フォックスグローブは英名できつねの手袋。確かに長く垂れ下がって咲く花一つひとつが手袋のようです。ジギタリスとも呼ばれ強心剤として使われていたこともありました。寒さに強く乾燥にも強いので、手つかずの野生にも適した植物のようです。5月と6月が花期だったのでちょうど群れて咲くフォックスグローブに出会えました。

学名ジギタリス、オオバコ科 キツネノテブクロ属のフォックスグローブ。きつねの手袋と名づけたセンスは最高です。スコットランドの島で野生のフォックスグローブに出会えた小確幸。フォックスグローブの花が上まで咲くと満開なので、とても好いタイミングで出会えました。その日その時間その場所、そこで出会った人が、その旅の小さな確かな幸せを連れてきてくれました。