The Regent's Park~From the United Kingdom
2025.05.05
ロンドンの北側にあるリージェンツパーク。その開園は1845年で、元々は王室の所領地となっていました。かつてはメリルボーンパークと呼ばれ、あのヘンリー8世に目に留まって王室の鹿狩りの場として使われたようです。
リージェントという単語はよくイギリス史には出てきます。その意味は摂政。摂政なんて日本語でもあまり使いませんが、例えば君主の長い治世が続き老齢になった君主の代わりに、公務を執り行う後継者のことをそう呼びます。19世紀のヴィクトリア女王が81才まで長生きしても、エリザベス女王が即位して70年もの治世を誇っても、皇太子たちは摂政にはなっていません。1811年に父ジョージ3世の統治ができない状態になって、皇太子が摂政王太子になります。その期間をリージェンシーと呼び、その頃に興った建築や家具、服飾などにその時代の名がつけられています。
リージェンツパークの開園は1845年。もうリージェントだったジョージ4世は亡くなっています。メリルボーンパークと呼ばれていた敷地に、夏の宮殿の建設を考えた生前のジョージ4世が整備を命じたので、その名がついたのでしょう。結局費用がかさんだので宮殿建設はとりやめになり、ジョージ4世が崩御すると公園として開放され始めます。
リージェンツパークには6つの庭園を有しています。特にクイーンメアリーズガーデンの薔薇は見応えがあるそうです。ジョージ5世の妃のメアリ王妃の名を冠し、ほとんどの薔薇の品種の12000本の薔薇が咲くそうです。見頃は6月初旬。その他の季節には春の桜、秋のブナが楽しめ、冬には実ったベリーがリージェンツパークを彩ります。
実は近くまで行って、まだ行ったことがないリージェンツパーク。 前まで行った証拠の写真をお見せすることにして、次回のロンドン歩きの課題にしてみます。