Sherrock Holms~From the United Kingdom

2023.03.20

英国コラム

ロンドン郊外から1時間ほどバスに乗って、そろそろマーブルアーチに着こうかと思って窓外を見ると、行列が見えます。次はベーカーストリート。そう、この行列は人々シャーロック・ホームズ博物館に入るためのものだったのです。ここは名探偵ホームズが住んでいた街です。と言っても小説の中のお話ですが…

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シャーロック・ホームズはコナン・ドイルの小説の中の探偵。1887年に小説「緋色の研究」で登場しました。今ではあの鹿討帽とパイプ姿で、イギリスのアイコンの1つとしても有名です。相棒のジョン・ワトスンとベーカー街に暮らし、数々の難事件を解決してきた名探偵は、作家アーサー・コナン・ドイルによって生み出されました。そのモデルはドイルの学生時代の恩師と言われています。慧眼を持ち、いつでも冷静に対処するその姿に、人々は憧れを抱きます。シャーロキアンなる、ホームズファンも今でも熱狂的に存在しています。そしてそのシャーロック・ホームズ博物館に列を成しているというわけです。

シャーロック・ホームズ博物館は、もちろん創られた世界。でもまるでそこに、ホームズが実在しているような世界を見せてくれます。著名人が住んだ場所に掲げられる、ブループラークと呼ばれる銘板まであるのです。2階への17段の階段も、小説と同じ。2階はホームズの書斎兼寝室で、雑然とした室内。でもそこにはホームズの息づかいまで感じられそうです。サイフォンで作られたソーダでウィスキーを呑み、大好きな科学実験を一晩中でも行っていたホームズ。その世界を楽しめるのがシャーロック・ホームズ博物館です。

バスからのベーカー街の車窓は、ホームズのアイコンがキオスクまでに見ることができます。ベーカー街はもうシャーロック・ホームズの世界です。今回の滞在ではシャーロック・ホームズ博物館に立ち寄れなかったのでが、次回は必ず出向きたいと思います。でもその前にホームズの世界をもっと知るために、シリーズ作品を読むことにしましょう。

ちなみにシャーロキアンはアメリカや日本のファンたちの呼び名。イギリス本国ではホームジアンと呼ばれ、ファンたちにも派閥はあるのでしょうか。