Come and visit TATE BRITAIN-Joshua Reynolds(1723-1792)

2022.12.29

英国史雑学

英国の画家と作品をどのくらい知っていますか?
最初に絵画を見た時の無垢な感動。それを大切にして美術館に足を運んでみましょう。
ここではロンドンにあるテート・ブリテンが収蔵する作品をご紹介します。画はhttps://www.tate.org.ukからご覧ください。

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ジョシュア・レイノルズは英国を代表する画家のひとりです。初代ロイヤル・アカデミー(王立美術院)の会長であり、肖像画家としての多くの画を残し、1784年には宮廷画家の頂点に立ちます。レイノルズはグランド・スタイルの重厚で気品ある物像を数多く残しています。

ここでは「まあ、なんて可愛いと」思わず口にしてしまう1枚、「The Age of Innocence」をご紹介しましょう。仰々しいタイトルですが、これは後年つけられたタイトルで、レイノルズはこの画を「少女」と名づけていたようです。

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あどけない少女の横顔の座った姿が、このうえなく愛らしく描かれています。でもそこはレイノルズ。森の木陰に座らせ、遠景には壮大な緑の庭と青い空を置いています、リボンでまとめた髪にも自然な流れがあり、胸元で組んだ手も、白いドレスの裾から見える足の指先も、作為なく自然で愛らしい姿です。

この画はfancy pictureと呼ばれ、レイノルズらの作品の呼称としました。このfancyには夢・夢想の他に、空想・想像の意味がありますので、日常のありのままの姿を描写するのではなく、想像の世界に人物がいるといった画でしょうか。この1枚はまるでお菓子の箱などに描かれている画のようです。甘くあどけない少女の油彩画はロンドンのテート・ブリテンにあります。

The Age of Innocence
Joshua Reynolds(1723-1792)