イギリスの終戦記念日は秋 どうして日本と違うの?? 世界の歴史を知ることも英語学習には大切なこと

2021.10.20

異文化理解

イギリスでは11月が戦争慰霊の日。戦争で犠牲になった多くの人々を追悼する日を設けています。でも日本は真夏の8月15日。でもどうしてイギリスや欧米諸国では、11月に戦争の記念式典を行うのでしょうか。でもそれは第二次世界大戦ではなかったのです。

どうして日本とは違う秋が戦没者追悼式典??

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どうして日本と違うの??  世界の歴史を知ることも英語学習には大切なこと

1945年8月15日、昭和天皇の放送がラジオから流れ、日本人は敗戦を知りました。日本ではその日を終戦記念日として、日本武道館で天皇皇后両陛下ご参列のもと、記念式典が執り行われます。盛夏の一番暑い時間の真昼、これが日本人の終戦記念日。同じ8月に原爆が投下され、それが敗戦の決定を促します。

戦争による多くの犠牲を強いたのは、日本だけではありません。2度の世界大戦は多くの国々で多くの日を苦しめました。イギリスで11月に追悼式展が行われるのは、第二次世界大戦の終結ではなく、第一次世界大戦の休戦の日としています。1914年に始まった第一次世界大戦。ヨーロッパの多くの国々で長く戦争が続きました。戦争で犠牲になったのは英連邦の人々だけでも91万人と言われています。イギリスにおいては、第二次世界大戦よりも多い犠牲を強いられました。そのためヨーロッパでは第一次大戦が終わった11月を祈りの日としています。

セノタフ「空の墓」に込められた想い

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ロンドンのダウニング街10番地首相官邸の近くに、セノタフという追悼記念碑があります。これは1920年に建てられた記念碑です。セノタフはギリシャ語を語源とし、その意味は遺体のない墓、「空の墓」。戦争で亡くなった多くの人々は、その死地で手厚く葬られることなく土に還っていきました。残された人々は、その遣りきれない想いを手向ける場所を必要としたのでしょう。この「空の墓」セノタフはロンドンだけではなく、サウザンプトン、ミットランド、マンチェスター他に、また海外ではカナダ、ニュージーランド、香港に造られています。

兵下たちの戦死と民間人たちの多くの犠牲者たち。彼らは今この「空の墓」で眠っているのでしょうか。国のために命を賭した人々を忘れないこと、祈ることで、戦争をくり返さない思いを私たちは持ち続けなければなりません。

リメンバランスポビーを付けて平和を願う

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そしてこの11月。欧米の人々は赤いポピーを付けるようになります。ロンドンの街中を歩いていても、戦争の記念碑があると赤いポピーの花輪が飾られているのを見かけます。反戦の想いと、追悼する気持ちを赤いポピーに託します。これは戦地で赤いポピーが咲き乱れている光景を見て、カナダ人のJohn McCraeが詩にしたことで、赤いポピーが反戦と追悼のシンボルとなりました。その詩も英文でご紹介しましょう。


In Flanders fields the poppies blow
Between the crosses, row on row,
That mark our place; and in the sky
The larks, still bravely singing, fly
Scarce heard amid the guns below.

We are the Dead. Short days ago
We lived, felt dawn, saw sunset glow,
Loved and were loved, and now we lie
In Flanders fields.

Take up our quarrel with the foe:
To you from failing hands we throw
The torch; be yours to hold it high.
If ye break faith with us who die
We shall not sleep, though poppies grow
In Flanders fields.



くり返された長く苦しい戦争は、今は多くの国々では途絶えています。しかし今私たちは100数年前に起こった第一次世界大戦から、第二次世界大戦へと向かう流れをしっかりと学ぶべきだと思いました。戦争で犠牲になったのは世界中の人々です。二度と起こることがないように、遠い過去より近代史と現代史に、未来の歴史の鍵が隠されているようです。