Mauve~From the United Kingdom

2019.11.10

英国史雑学

ヴィクトリア時代、美しい紫が合成染料で作られました。
それがMauve

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英国のヴィクトリア女王の時代、世界で初めての合成染料が発見されました。アニリンパープルとも呼ばれたmauve。
当時紫色は貝からしか採れず、とても貴重で高価なものでした。紫は高貴な色で、王族たちが身をつける色とも言われています。

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英国人のウィリアム・バーキンが1856年にこの紫色を発する染料を偶然見つけます。
ロンドン万国博覧会でヴィクトリア女王は、バーキンの染料を使った鮮やかな紫のガウンを身につけ、国民たちの注目の的になります。こぞって当時の女性たちは、このアニリンパープルで染められた服を着たそうで、ヴィクトリアン後期の代表的な色になったようです。

その時代の画家、アーサー・ヒューズのApril Loveという画があります。
深い森、鮮やかな紫のドレスを着た女性が、希望に満ちた表情で何かを待っているようです。この鮮やかな紫のドレスがヴィクトリアンのドレスの色の象徴でした。
この画もmauveが、森の緑と対比して印象的な紫として輝いています。