日本語と英語の距離は遠い~習得の難しさ

2019年06月04日
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英語は難しい。そう感じてしまうのは、やむを得ないことかもしれません。
TOEFL®*国別スコアの順位が低調なことなどを例に挙げますと、日本人の英語力は国際的にみてかなり低いレベルであると言われています。スコアを単純に比較することには多少問題があるものの、日本人が長年、英語習得に苦しんできたという印象は確かにあります。
*TOEFL®:Test of English as a Foreign Language/アメリカ合衆国のNPOである教育試験サービス (ETS)が主催している外国語としての英語のテスト

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日本人には外国語の才能がないのでしょうか?
いいえ。実は日本人の英語力が低い原因の一つは、日本語と英語の距離にあると言われています。つまり、日本語と英語はあまりにも異なっている。言い換えれば、遠いのです。距離が遠い言語を習得するのは難しい。直感的にわかるような気がしませんか。
この距離を裏づける調査をご紹介します。

上級レベルに達するまでにかかる時間の比較

アメリカ国務省の外務職員局FSI(Foreign Service Institute)は、外交官などの専門職を養成する機関で、その語学研修部門では65の言語を指導しています。
各言語の指導期間を設定するための目安として、外交官などの専門職員(英語のネイティブスピーカー)が対象の言語を専門業務で使用できるレベル、いわば上級レベルに到達するまでに要した平均的な時間を長年にわたって測ってきました。

その結果を、必要時間の長さをもとに以下の4つのカテゴリーに分けて公表しています。
カテゴリー4が最も習得の難しい言語ということになります。

カテゴリーⅠ:24-30週間(600-750授業時間)
英語に似ている言語

 例:フランス語、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語、オランダ語など9言語
カテゴリーⅡ:約36週間(900授業時間)
 例:ドイツ語、スワヒリ語、インドネシア語など5言語
カテゴリーⅢ:44週間(1100授業時間)
言語、文化、あるいは両面から英語と大きく異なる言語。習得が難しい。

 例:ヒンディー語、ロシア語、ベンガル語、トルコ語、モンゴル語など47言語
カテゴリーⅣ:88週間(2200授業時間)
 英語のネイティブスピーカーにとって並外れて難しい言語

 例:日本語、アラビア語、韓国語、中国語(広東語、標準中国語)の4言語

(資料)Foreign Service Institute, ‘FSI’s Experience with Language Learning’, アクセス 2019年5月22日. https://www.state.gov/key-topics-foreign-service-institute/foreign-language-training/ より抜粋。
 
日本語は英語のネイティブスピーカーにとって、最も習得が難しい言語の一つなのです。このことは反対に、日本人にとって英語が難しいことを裏づけています。
習得時間に関しては、この調査の対象者がネイティブスピーカーの中でも語学力が高めの人たちであることをお忘れなく。

同じ学習時間で到達できるレベルの比較

英語を話す平均的なアメリカ人が一定期間(16週間、24週間)の訓練中にどの程度まで習得できるのか、43の言語についてそのスコアを比較した研究もあります。易しい言語ほどテストで高い得点をとることができ、難しい言語ほど低い得点になるだろうと想定されています。
言語別スコアをみると、24週間後のスコアが最も低かったのが日本語と韓国語(スコア1.00)です。ちなみに、中国語(広東語)が1.25、アラビア語と中国語(標準語)が1.50で続き、最も高いスコアは、スウェーデン語、ノルウェー語などでした。
この研究でも、英語話者にとって日本語が最も難しい言語の一つであることがわかりました。 逆も真なり。 日本人にとって、英語が難しい言語であることを示しています。

(資料) Barry R. Chiswick, Paul W. Miller, ‘Linguistic Distance: A Quantitative Measure of the Distance Between English and Other Languages’, IZA DP No.1246, 2004, pp.7,12,13 より抜粋

上記の他にも、日本人にとって英語が難しい言語であることを裏づける調査研究があります。言語の距離だけが習得の難しさを決めるわけではありませんが、一つの要因にはなりそうです。難しいことに挑戦しているのだと理解しつつ、焦らず、くさらず、頑張っていきたいものです。

難しいからといってあきらめてしまわず、まずはご自身の現在のレベルチェックも兼ねて、無料体験レッスンを受講してみませんか?

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