女王誕生日とは?英君主エリザベス女王の誕生日行事の基礎知識

2019年03月15日
  • 英国コラム

イギリスのエリザベス女王は、2019年93歳を迎えます。イギリス王室と日本の皇室は、ともに歴史が長く、また高齢になっても精力的な活動をしていることから、比較されることがよくありますね。日本の天皇誕生日にも各種儀式や一般参賀などがありますが、イギリスの場合は、大規模なパレードあり、空軍の曲技飛行ありで、その規模には目を見張ります。今回は、そんな英エリザベス女王の誕生日に関する基礎知識や行事についてご紹介します。

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イギリス・エリザベス女王の誕生日に関する豆知識

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エリザベス女王の誕生日に関するイベントを紹介する前に、女王の半生について簡単に説明いたします。なかには初耳の意外なエピソードもあるかもしれません。

●エリザベス女王とは


エリザベス女王は、イギリスの現女王です。全名はエリザベス・アレクサンドラ・メアリー(Elizabeth Alexandra Mary)ですが、一般的にはQueen Elizabeth II と表記されることが多いでしょう。エリザベス2世という呼び名も日本では浸透しています。

エリザベス女王は、1926年4月21日にイギリス、ロンドン・メイフェアに誕生しました。2019年3月現在は92歳です。

配偶者はエディンバラ公フィリップ王配で、子供はウェールズ公チャールズ王子、プリンセス・ロイヤル・アン、ヨーク公爵アンドルー王子、ウェセックス伯爵エドワード王子の四人です。また女王の血を引く存在のなかでも特に、孫のウィリアム王子とハリー王子、そしてひ孫のジョージ王子、シャーロット王女、ルイ王子がよく知られています。

ところで、エリザベス女王が女王の立場に置かれたのはいつのことでしょうか。父のジョージ6世が亡くなり、女王が即位したのが1952年2月6日のこと。当時25歳でした。在位期間は67年とイギリスの歴代最長在位を誇ります。また世界中の国家元首のなかで、存命中では最高齢君主でもあります。イギリスの歴代君主のなかで、エリザベス女王の次に在位期間が長く、君主を退いた時点の年齢が高かったのは、彼女の高祖母にあたるビクトリア女王です。

エリザベス女王の意外なエピソードとしては、第2次世界大戦で従軍経験があるということが挙げられます。技師として、イギリス王室の女性で初めて軍に加わりました。運転の技術を身につけたのは、このときです。

そんな女王の特技は語学。フランス語が堪能な女王は、子供のころにフランス人とベルギー人の家庭教師に教わったという経緯があります。これは、フランス語圏での外交に大いに役立っています。

もう一つ、女王にはブリーダーという一面があります。お気に入りはコーギーです。これまで30匹以上のコーギーの飼育や交配の経験があるとは驚きですね。

●女王の誕生日は年に2回ある


女王の誕生日は毎年2回祝福されています。通常、年に1度の誕生日が2回あるとはどういうことなのでしょうか。

実際の女王の誕生日は4月21日ですが、4月はイギリスの天候が良くないことから、6月の第2土曜日を公式誕生日としています。つまり公式誕生日は、2018年は現地時間で6月9日、2019年の今年は6月8日というように、毎年日にちが変わります。誕生日が毎年変わるというのは、不思議な気持ちになりますね。

エリザベス女王の誕生日に関する主な行事

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毎年6月に行われるエリザベス女王の誕生日を祝うイベントには、ロイヤル・ファミリーが勢ぞろい!具体的にどんなことが行われるのか、詳しく見ていきましょう。

●トゥルーピング・ザ・カラー


公式誕生日を祝う軍事パレードをトゥルーピング・ザ・カラー(Trooping the Colour)と言います。これは、赤い制服に黒い帽子を被った近衛兵1400人、400人の音楽隊員、200頭の馬が参加するもので、ホース・ガーズ・パレードで開催されます。

1700年代、正確には1748年に始まったとされる伝統あるパレードで、衛兵交代式の大規模バージョンといったイメージでしょうか。コースはバッキンガム宮殿から出発し、宮殿前の大通りザ・マル(The Mall)という通りを通ってホース・ガーズ・パレードへ向かいます。これにはイギリス王室メンバーも馬車に乗って参加するので、国民や観光客に人気のイベントとなっています。特設会場の特別席で見られるチケットもあります。

●レッド・アローズの祝賀飛行


また、この日は、イギリス空軍曲技飛行隊のレッド・アローズによる飛行があります。国旗の色である赤・白・青の煙を出すもので、フライパストと呼ばれます。

ロイヤル・ファミリーもフライパストを楽しみにしており、ジョージ王子やシャーロット王女も飛行機のアクロバティックな動きにご機嫌な表情で拍手を送る姿が確認されています。

エリザベス女王の誕生日イベントに関する見どころ

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エリザベス女王の誕生日が日本の天皇誕生日と違うのは、段違いにお祝いムードで国中が満たされるところでしょう。パレードを特設会場で見学するのも、自宅のテレビで中継を見るのも、どちらもイギリスらしい風景なんです。

●街の祝福ムード


この時期は、ユニオンジャックが街中に翻り、誕生日を祝うデコレーションや商品で街中が包まれます。
いろいろな街で誕生日を祝福するパーティが開かれ、国中にお祝いムードが漂います。

トゥルーピング・ザ・カラーはチケットがなくても、ザ・マルから見られるそうです。その時期にロンドンに行く場合は覚えておきましょう。またBBCで放映されるので、パレードの様子をホテルの部屋のテレビで見学することも可能です。

●バッキンガム宮殿のバルコニー


毎年ロイヤル・ファミリーがバルコニーに勢ぞろいする光景が注目されています。軍事パレードが終わった後に、バルコニーにお出ましになることが多いようです。

ロイヤル・ファミリーの一員が初めてバルコニーに登場することは、バルコニー・デビューと呼ばれています。

ジョージ王子は2歳手前、シャーロット王女は1歳過ぎにバルコニー・デビューをしました。2018年は、ロイヤルウエディングが世界中から注目されたメーガン妃がデビューを果たしています。

ちなみに、1年前に誕生したルイ王子が今年4月に1歳を迎えます。今回がバルコニー・デビューとなるか、期待が集まっています。

●ファッション


トゥルーピング・ザ・カラーでは、ロイヤル・ファミリーのファッションも注目されています。

主役のエリザベス女王は、スカイブルーのコートとドレスで、6月のイギリスの青空に映えるファッションでした。女王は、ビビッドな色合いの服装が多いのですが、それは国民や外国人観光客が女王を遠くからでもみつけやすいために敢えて選んでいると言われています。

2018年に初めて出席したメーガン妃は、イギリス王室のタブーと言われるオフショルダーのデザインを披露。批判の声も上がりました。しかし薄いパステルのピンクに、キャサリン妃のパステルブルーが対照的で、華やかなお妃二人の美の競演となりました。

また、小さなロイヤル・ファミリーのファッションにも注目が集まります。シャーロット王女は水色の花柄のワンピース、ジョージ王子は青いトリミングがついた白いポロシャツがよく似合っていました。

そして王室の男性陣はというと、フィリップ王配、チャールズ皇太子、ウィリアム王子は赤い軍服、ハリー王子は黒い軍服の正装で参加します。

今もなおイギリスの心の支えであるエリザベス女王

エリザベス女王といえば、イギリス王室のトップに君臨し、今もなお圧倒的な存在感を放っています。イギリス国内のみならず、セレモニーの様子や一挙手一投足が、世界中の人々の注目を集め続けています。

女王の夫のフィリップ王配は2017年に公務から引退し、2018年は手術、先日は運転免許を返納したことが伝えられましたが、97歳まで運転されていたということです。

ご夫婦そろってお元気であることは、世界中の人々に勇気と希望を与えていることでしょう。