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紅茶の国から -英国コラム-

第43回 スポーツの国、英国

英国は、サッカーやテニス、ゴルフなど、世界中で愛されているスポーツの発祥の地。とは言え、アフリカやオーストラリアなどに残っている3万年以上前の洞窟壁画に、それらしき活動の様子が描かれていますし、エジプトでは紀元前2100年ごろの壁画にレスリングや重量挙げ、ボールを使った活動の様子が描かれています。また、ギリシャでオリンピックが開催されたのは紀元前8世紀。身体能力や技を競い合う会は、恐らく全世界で先史以前から行われてきたのです。では、なぜ英国が各種スポーツの「発祥の地」といわれるのでしょう?

19世紀、英国ではMuscular Christianity(筋骨たくましいキリスト教徒)の運動や、運動競技による人格形成が盛んに論議されるようになり、身体運動=スポーツが教育に導入されるまでになりました。そこで必要となったのが「ルール」の制定です。それぞれのスポーツに詳しい専門家が集って組織をつくり、ルールを整備。そして、そのルールに則ったゲームの結果を記録して比較し勝者を決めるという、近代競技スポーツの基礎をつくりました。
こうして英国で規格化された代表的なものが、ボクシング、競馬、クリケット、ラグビー、テニス、ゴルフ、そしてサッカーです。特にサッカーは貴族や地主階級の子弟を教育するパブリックスクール(英国の私立学校)で取り入れられ、規律や公正なスポーツマンシップを、サッカーを通して指導しました。さらに他校との対戦試合も行われるようになると、ルールの統一はいっそう進み、1863年には世界初のサッカー統括団体であるFA(Football Association)が設立されます。こうして「フェアプレー精神のスポーツ発祥の地、英国」は確立されていきました。
この他、意外な英国発祥のスポーツに、卓球やバドミントンがあります。卓球は、ケンブリッジ大学の学生が、雨の日にタバコの箱とシャンパンのコルクを使って、室内でミニテニスをしたのが始まりなのだとか。また、バドミントンは、ボーフォート公爵のカントリーハウスであった、Badminton Houseで始まったスポーツだそうです。

こうして始まった英国のスポーツは、英国の海外進出と共に世界中へ広がり、国別の対戦競技へと発展していきました。ちなみに、1894年にオリンピック復活を唱え、フランスにIOC(国際オリンピック委員会)を設立したクーベルタンも、スポーツ教育を英国留学で学んだのだそうです。今、私たちがスポーツやスポーツ観戦を楽しめるのは、世界共通のルールがあるからこそ。これからもフェアプレー精神で、スポーツが生む感動の物語を味わっていきましょう。

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